53 決心 ページ3
ヨウがしまキングのクチナシとバトルをしている間、グラジオとハウは、エンジンの止まったスカル団の船へ乗り込んでいた。
航海図や船のマニュアルを睨み、エーテルパラダイスに行くまでに必要な、最低限の知識を身に付けようと奮闘していたのだ。
強制された英才教育の一環で、航海図の見方には触れたことがあったグラジオだったが、小型船の操舵輪に触れる機会はこれまでに無かった。
昨日エーテルパラダイスへ向かったときは、運転士が居たから良かったのだが・・・。
「これー、こうじゃないのー？」
ハウが船内のスイッチを押しながら、操舵方法について色々と試している。
「楽しいとか言ってられないんだぜ。いじり過ぎて船を壊すなよ。」
正直、横に居るハウには静かにしてほしいと思わなくもない。少しでも楽しげにされると、イライラしてしまいそうだった。
「ラプラスとかー、サメハダーに乗ったほうが早く着きそうだよねー。」
「アローラ海は潮の流れが読み辛い。ライドポケモンの大きさでは、下手すれば飲まれてしまう。気軽な遊泳が禁止されている理由は、それだろうな。」
グラジオの嫌な予感は外れ、エーテルハウスを出てもまだ、ハウの顔になかなか笑顔は戻らなかった。
ハウが笑わない、それはそれで、違和感を感じる。
「海を渡るんでしょー？リーリエはどこに連れていかれたの？」
グラジオは右手を額に添え、答えた。あまり答えたくないが、どうせ分かってしまうことだ。
「エーテルパラダイスだ。」
「エーテルパラダイスー！？」
クチナシがしまキングだと知ったときと同じ位、意外そうな顔だ。
ハウはまだ、スカル団とエーテル財団が繋がってしまっていることを理解していない。
「それより・・・ハウ、オマエは良いのか、ヨウとしまキングの戦いを見なくて。」
グラジオはてっきり、ハウがマイペースかつ呑気な性格だから、今はバトルより船の操り方を見るのが面白くて、自分の隣に来たのだと思っていた。
「ヨウは強いからー、これからのために今大試練達成して、新しいZクリスタル持っててほしい！おれはこの先で強くなってから・・・リーリエをちゃんと助けてから、しまキングに挑むんだ！
おれが強ければー、リーリエは・・・だから皆を笑顔にするため腹くくったのー！」
彼なりに、覚悟をしていたのだ。
ハウがそんなことを、真剣な顔をして言うなんて。
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カーター(プロフ) - 物部さん» 初めまして！ご感想ありがとうございます！戦闘シーンの文を褒めていただけるのは初めてでとても嬉しいです！文字だけでどれだけバトルの臨場感を表せるか、書き手としてもバトルしています！難しい場面ですが、続きの更新も頑張ります！ (2017年2月10日 23時) (
レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - 初めまして。戦闘シーンも綺麗な文ですね。続き楽しみにしています！ (2017年2月10日 23時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» ご感想ありがとうございます！あんな感じで良かったでしょうか、自分では考えていない展開だったので、小説の世界を広げられるアイディアをいただけてとても嬉しかったです！続きも先程UPしましたので是非お楽しみください！モーテルの方も更新頑張ります！ (2017年2月6日 23時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
真季 - ピジョンの進化シーンいれて頂けて嬉しかったです！ありがとうございます。カーターさんの作品、モーテルパラダイスも楽しく読ませて頂いています！最新頑張って下さい(*^^*) (2017年2月6日 21時) (レス) id: b95c01deac (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» 今後の展開のリクエストにつきまして、実は次回から最終話直前までの下書きがまだゼロなので←！ 実現可能かこの場での明言は避けますが、勿論！試作検討してみます！万一ご希望に添えなかったらごめんなさい…！貴重なご意見ありがとうございます！ (2017年1月24日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーター | 作成日時：2017年1月13日 17時
