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33 迫る時間 ページ33

モーテルまでの帰り道、手を繋いだまま、二人は歩いた。

「・・・リーリエちゃんのことは、何か分かった?」

自分の行動でグラジオを疲れさせたこともあり、暫くは黙っていたのだが、Aは遠慮がちに、リーリエのことをグラジオに尋ねた。

「最近リーリエに会っていたと思しき人間が居る。オレもよく知っている奴らだ。あいつらの行方を追えば、リーリエに辿り着く。ウラウラ島に居るらしい・・・。」


島というのは狭い世界だ。上手く行方を眩ましたつもりでも、どこかで誰かと関われば、居場所が突き止められてしまう。


「じゃぁ、明日ウラウラ島へ?」

「・・・あぁ。そうなるな・・・だが・・・。」

「・・・?」

グラジオは言葉を続けなかった。


「私のこと、気にしてる?」

Aの察する通りだった。

グラジオは、本当は明日、Aを好きなところへ、行きたい場所へ連れて行ってやりたいと思っているのだ。

明日になれば四日目。Aがカントーへ帰るまで、あと二日になってしまう。最終日は、時間的にも精神的にも帰りを気にしなければならなくなるだろう。要らぬことを考えずにゆっくりと二人だけの時間が持てるのは、明日だけなのだ。


「気にしないで。私も行くよ?ウラウラ島。一緒にリーリエちゃんを探しに行こう?」

それなら二人一緒に居られるし、リーリエも探せると名案を出したように思えたが、グラジオは右手で額を押さえ、首を左右に振った。

「・・・いや、それは危険だ。リーリエが連れ出したコスモッグというポケモンは、スカル団も行方を追っている・・・。」


スカル団も、コスモッグ探しでウラウラ島をマークしている筈なのだ。ウラウラ島にはスカル団の占有地がある為、団員の数も多い。

そんな場所へAを連れて行くのは危険だった。


「・・・大丈夫だよ。グラジオと一緒なら・・・それに、いざとなったら、ピジョンもポケモンバトルは出来るし・・・。」

Aも、どうしてもグラジオと一緒に居たいようだが、グラジオはAに大丈夫と言われようと、頷きはしなかった。かと言って、Aをアーカラ島へ置いて別行動を取るというのも抵抗がある。

結局、この件については良案も出ないまま、モーテルへ辿り着いてしまった。

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設定タグ:ポケモンSM , グラジオ , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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カーター(プロフ) - ココアンさん» 更新を楽しみにしてもらえて嬉しいてす!執筆も楽しみながら頑張ります!応援ありがとう! (2017年1月9日 23時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
ココアン(プロフ) - 続きができるの楽しみです!応援しています!頑張ってください!! (2017年1月9日 23時) (レス) id: 73f1966ab0 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - るんさん» 気に入ってもらえて嬉しいです!執筆頑張ります☆コメントありがとう! (2017年1月4日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
るん - この小説大好き!! 続き書くの頑張ってね!! (2017年1月4日 19時) (レス) id: 7b07b0d042 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - ななさん» 私も続きを完成させるためウズウズしてます!またハラハラする展開ですが、今後をお楽しみに!また読んでくれてありがとう! (2017年1月4日 8時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カーター | 作成日時:2016年12月6日 22時

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