155話「忘れない」 ページ9
サラちゃんはケイジさんとギン君とQタロウさんと話をしている。
私は胸元にしがみついて泣き続けているカンナの背中を優しく撫でながら、机に座っているソウさんの横顔を見つめていた。
そんな時に......暗い顔をしたアリスさんとナオちゃんが一緒に医務室に入って来た。
アリスさんは、サラちゃん達の会話に......随分と泣いたのだろう。
......掠れた声で入り込んで行った。
ア「何が仲間だ。
......お前達は本当にバカだな。
誘拐犯が目論んでいるのは結局、殺し合いだ。
誰かを生き残らせ、他を殺す。
それだけの事だ。」
ギ「......。」
ア「なのに、なぜ助け合う?
なぜ親しくなろうとする...。
.........レコもそうだった。
もう少し、自分の事だけを考えてればレコがあんな形で死ぬ事もなかったあかもしれない...。」
アリスさんは...レコさんの死に目に立ち会えたのだろうか...。
結局...殺人犯とそんな兄を持つ妹という関係のまま、レコさんと別れてしまったのだろうか...。
ケ「......。」
ナ「...アリスさん...。」
ア「......レコの事、忘れないでやってくれ。
寂しがりなんだ、ああ見えてな...。」
ギ「ニャウゥ...。」
勿論...忘れない。
短い間だったけれど、レコさんの優しさには沢山触れてきた。
男性陣には厳しいけれど...私達には優しくて...軽い言葉かも知れないけれど、凄く...いい人だった。
ア「フン...オレまでどうかしちまったみたいだな...。
こらからお前達と殺し合うって言うのに...。」
レコさんを思い浮かべ、誰しもが胸を傷めていた時...聞き覚えのない男性の声が聞こえた。
?「皆さま、おそろいですね。
これより2度目のメインゲーム...その説明を行います。
星宮叶様...私は佐藤我執です。
体調の方はいかがでしょうか。」
立っていたのは受付の人形。
ガシューで聞き覚えがあるのはカイさんのパソコン...。
つまり、この人物がカイさんの父親のガシューなのだろう。
ギ「出たニャ!!カニヒゲジジイ!!」
『ええ...用意されていた解毒薬のおかげで体調は良くなりましたよ。』
ガ「それは良かったです星宮叶様。
......実にしぶとい生命力ですね。」
皮肉で返事をしたら、皮肉で返された。
ソ「...あのさ、説明はいつ?」
私にしつこくまとわりついてくるガシューの動きを止めたのは、ソウさんだった。
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伊豆花織(プロフ) - きてる©さん» 一気見ありがとうございます!!コメントまで嬉しいです!ここからも面白い話を更新出来るように頑張ります! (2021年9月28日 22時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
きてる©(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…!一気読みしてしまいました…💦更新頑張って下さい!楽しみにしてます! (2021年9月28日 22時) (レス) id: 6a4605f739 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 望さん» 愛の告白…!!嬉しいです!期待の言葉ほど嬉しいものはありません!これからもバンバン投下していきますので心臓にはお気を付け下さい! (2021年9月20日 23時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - ホントに………好きです。愛してます。これからの展開が楽しみすぎて………ちょっと心臓が持たないです… (2021年9月20日 22時) (レス) id: 3d0f44108d (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - あいすくりぃむとちょこれぃとさん» 見てくれた上にコメントまで…!ありがとうございます!“ソウさん”との関係は今後も書いていく予定なのでご期待下さい! (2021年9月20日 18時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊豆花織 | 作成日時:2021年9月9日 20時