死にたくないので足掻きます。４【キミガシネ】

１５６話「もしもしボックス」 ページ10

ガ「......失礼いたしました。
では、今回のメインゲームの説明をさせて頂きます。
...と言っても基本的なルールは同じです。
鍵番、賢者、身代、平民
４つのカードを使った多数決ゲーム...。」


ガシューは１回目のメインゲームで使ったカードを取り出して、役職の説明を改めてした。


ガ「しかし今回は紙のカードではなく...データを用います。」


ナ「で...データ...？」


ガ「すでに皆様がお持ちの投票タブレットにランダムでカードデータが配られています。
あとは...アクセス権だけ...。」


Ｑ「なんでそんなまわりくどいことをするんじゃ！？」


ガ「鋭いですね、流石はＱタロウ様。
交換できるのです、今回は...それも強制的にです。」


カードの交換？
それも...強制的に？
身代の人は...間違えなく使ってくるはず...。


ケ「カードの交換...？」


ガ「ええ、それではお見せしましょう。
出でよ、もしもしボックス...！」


医務室の足元が大きく震え出した。
揺れの発生源から顔を出したのは公衆電話...？


...しかも、もしもしボックス？
頭に青色のタヌキを思い浮かべたのは内緒にしよう。


サ「床から電話ボックスが...！」


ガ「各部屋にあるこのもしもしボックスで申請して頂ければカードが交換できます。
使い方はカンタン。メダルを５０枚投入して受話器を取るだけです。」


ナ「め、メダルを５０枚ですかぁ！？」


もし...メダルが１枚も無いギン君に身代が来たら...交換出来ないじゃないか。


そもそも、サブゲームはメインゲームの為に必要な物だったんだ。


ガ「もちろん、サブゲーム同様自分のメダルは使えません。」


Ｑ「ふざけたルールを...！！」


ガ「おや、Ｑタロウ様やA様は喜ばれるかと思いましたが。」


２回分の交換のチャンスは...有利ではある。


ガ「指定した者と１対１の交換ですので自由に相手を選んでカードを交換して下さい。
制限時間はおよそ３時間。
全員が寝室に戻った時がスタートの合図です。
皆さま、そんな暗い顔をしてはなりません。
勝って生き残るのです。
皆様は勝つために生まれたのですから。
それでは皆様、５分以内に自室へお戻りください。
戻られぬ場合は...おわかりですね？」


ガシューはそう言い残して、部屋を出て行った。


部屋には暗い空気が流れているけれど、サラちゃんの一言で部屋へ戻る事になった。


ソ「...じゃあ、ボク達は先に戻るよ。
遅刻で殺されたくはないからね。」


ソウさんに連れられて、私とカンナも部屋を出る。

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