ボルト「135話だってばさ!」 ページ44
オボロside
ボルトが走って行った方をサラダと手当たり次第に当たると、鉄パイプや鉄骨などの建設資材が置かれている倉庫のような場所に辿り着いた。
そこには、上着を突き刺され身動きが取れなくなっているボルトが。
角度を確認して上に視線を向ければ丸々と太った何やら見慣れた男の人が太い角材をボルトに向かって投げつける。
オボロ『サラダ!』
サラダ「わかってる!」
サラダがクナイを取り出したのを確認してボルトの方に駆け出すと、ボルトがこっちに気付いた。
鉄パイプを抜いて、サラダがクナイを投げて軌道をずらした角材の間をすり抜けるようにして近くの資材の隙間に滑り込む。
丁度角材が相手の視界を遮ったようで、キョロキョロとボルトを探し始めた。
オボロ『ボルト?大丈夫?』
ボルト「助かったってばさぁ〜……」
オボロ「サラダにもお礼は言うんだよ?」
すると、男の人はサラダに気付いたらしく視線を向けている。
「どうやらまたファンが一人…いや、二人増えたようだねぇ」
オボロ「ふ、ファン……?」
ひょっこりとボルトと二人で出て行くと、恥ずかしがり屋なようだ、と私の方を見て言った。
サラダ「ねぇボルト。何者なの、この人。夜にオボロ連れて出歩いて、挙句に不審者に出会すとかいのじんに怒られるわよ」
ボルト「不審者じゃねぇよ!よく見ろ!太ってっけどカゲマサだってばさ!太ってるけど!」
サラダと二人で顔を見合わせて目をぱちくりと瞬かせると、同時に首を傾げる。
それからもう一度男の人に目をやると、また首を傾げる。
「『……太りすぎじゃない?』」
「何度も何度も!だからすぐに痩せるっつーの!!」
さらに角材を投げてくるのを柔拳で弾こうとすると、こっち!とサラダに腕を引かれてさっきのように資材の間をしゃがみながら走って行く。
相手からの死角となる資材と角材の間に滑り込んだ。
オボロ『でも…どうしてあんなに太ったの?』
ボルト「めっちゃ菓子食ってた」
はぁ、と深い溜め息を吐き出すボルトを苦笑いで見やると、あーあだっせぇ、と俯いた。
サラダ「ちょっと、それが助けてあげた恩人への感謝の言葉?」
二人のやり取りを眺めていると、微かに足音が聞こえる。
二人の口を塞ぐと、どーこーかーなー?と私達を探す声が聞こえてきた。
オボロ『……私が出るね』
二人の言葉を聞かずに大きな音を立てると、そのまま資材を登ったり降りたりして走って駆け出した。
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儚奈(プロフ) - 十六夜さん» お久しぶりです! 今度は想像で、全員が上忍になった後などを書いてみようかな、と思っています! 更新が遅くなる一方で、二月になんてほとんど出来ないと思いますが、今後も読んで頂けると嬉しいです……(^_^;) (2018年12月23日 20時) (レス) id: 941560be5a (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 儚奈さん» お久しぶりです久し振り更新で嬉しいです!輪廻祭編私も好きで続きとかあったら楽しみにしています。 (2018年12月23日 20時) (レス) id: 3d7672005c (このIDを非表示/違反報告)
あほうどり - いえいえ!わざわざありがとうございます! (2018年11月20日 17時) (レス) id: 93f364f154 (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - あほうどりさん» 判って頂けて嬉しいです!これからは特徴などで通じるように工夫しますね(^ ^;) (2018年11月20日 17時) (レス) id: 941560be5a (このIDを非表示/違反報告)
あほうどり - ああ〜あのこか! (2018年11月20日 16時) (レス) id: 93f364f154 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:儚奈 | 作成日時:2018年2月6日 21時