シカマル「96話だ」 ページ17
いのじんside
ヒナタ「あら?いのじんくん、どうしたの?」
いのじん「オボロがちょっと体調悪いみたいで……」
背中でぐだーっと力を入れずに寝息をたてるオボロの顔は、どこか苦しそう。
そのオボロの方に視線を移すと、え!?とボルトとオボロのお母さんが慌てて駆け寄ってきた。
ヒナタ「本当……少し熱があるみたい…」
いのじん「大丈夫そうですか?」
ヒナタ「うん。でも、息が上がってるから思ってるより高いかも知れない。送ってくれてありがとうね」
いのじん「いえ、全然大丈夫です」
引き剥がすのもなんか可哀想だから、よかったらなんだけど部屋まで送ってあげてくれないかな?と言われたので遠慮なくお邪魔する。
入ると、この家の末っ子であるヒマワリがお姉ちゃん?と言って奥の部屋から出てきた。
ヒマワリ「お姉ちゃんどうしたの?」
いのじん「ん〜、ちょっと具合が悪いみたい」
ヒマワリ「えぇ!?」
お姉ちゃん大丈夫〜?と手を握る姿は可愛いけれど、オボロが起きそうで怖い。
いのじん「オボロ寝かせてくるね」
とヒマワリに言って二階のオボロの部屋に入ると、中は空色と白を貴重にしたオボロらしい静かな部屋が広がっていた。
ベッドに寝かせて床に座ると、確かにオボロの呼吸は荒い。
……こんなになるまで気付かなかったとか…。
オボロの手に自分の手を重ねると、やっぱり小さいと感じる。
握った手を離して右手に目をやると、包帯こそとれたものの、皮膚が荒々しく付いて肉がところどころ見えている同年代の女子とは思えない手のひらが広げられていた。
痛みは無いと言うけれどオボロが強がるのはいつものこと。
信憑性が全く無い。
いのじん「はぁ……」
最近はオボロばかりが危険な目に逢っている。
オボロは誰かが傷つくのは耐えられないっていう博愛主義者だから、自分が怪我をしても笑って流す。
その姿が痛々しいから、僕が護れるようにって近くに居るのに。
いのじん「何も…出来てないじゃんか……」
好きな人を護るっていうことが一度でも出来たことが無い。
手を離して頭を撫でると、いのじん?と小さい声が聞こえた。
オボロ『どうか、した?』
そう。
その自分が苦しいのに周りを気遣うことを忘れない。
そこに惹かれてしるのに、そこが嫌いなんだよ。
いのじん「なんでもないよ」
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儚奈(プロフ) - 松本まっそさん» いらっしゃい!w (2018年4月9日 18時) (レス) id: f32876694e (このIDを非表示/違反報告)
松本まっそ(プロフ) - 見に来たよ! (2018年4月9日 18時) (レス) id: 2bbab13190 (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます(〃ω〃) 亀更新でも頑張るのでよろしくお願いします! (2018年2月8日 20時) (レス) id: f32876694e (このIDを非表示/違反報告)
名無し - おめでとうございます。読んでいるだけでドキドキしちゃいます笑笑これからも頑張って下さい。 (2018年2月8日 19時) (レス) id: f41a8eeba0 (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - 八つ橋さん» いつもありがとうございます。最近はとても寒いですから、体調を崩さないようにしてください! (2018年2月5日 20時) (レス) id: f32876694e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:儚奈 | 作成日時:2017年9月23日 17時