ボルトの双子の妹は恋を知る 【BORUTO】

ミナト「７９話だよ」 ページ36

Aside




ミツキと話していると、シノ先生がホームルームが終わるから、そろそろ終わると言い始めた。

…まぁ、皆楽しんでたみたいだし、よかったですね。シノ先生。
小さく笑みを浮かべると、先生が締めくくりにと、周りのぬいぐるみを動かし始めた。


A『わぁ…！……凄い………！』

いのじん「Aってこういうの好きだっけ？」

A『ん〜…まぁ、普通だけど、どっちかと言えば好きかな？』


にしても、どうやって動かしてるんだろう。

傀儡って訳でも無さそう。
先生が自分の術で操ってるっていうのが一番分かるけど、…ん…？

先生の術？


不知火〈油女一族の秘術は、確か蟲でしたね〉

天声〈まぁ、ぬいぐるみに蟲を入れたら操れないことはねぇな〉

《それを先に言おうよぉぉぉ！！》


なみだ「わぁ〜！可愛い〜！」

A『あ、なみだ触らない方が……！』

なみだ「え？」


ぬいぐるみをギュッと抱き締めたなみだ。

私の制止に目を丸くするなみだを見ていると、ぬいぐるみの縫い目から蟲が少しずつ出てきた。
それに気付いたなみだは、


なみだ「いやぁぁぁぁぁ！！私、虫嫌いぃぃぃ！！」


と号泣し出した。

すると、その蟲たちに便乗するように、他の蟲たちも飛び上がってくる。
あっという間に私たちは蟲に囲まれた。

雷遁で迎撃するのもいいけど、あんまり蟲は殺したくないし……。

迷っていると、ミツキが隣で印を結んだ。


ミツキ「風遁 “突破” 」


ミツキがそうやって吹いた風は、辺りの蟲だけでなく、飾り付けなども吹き飛ばした。
そして、


「うわぁぁぁぁ！！」


半壊した校舎の修理をしてくれていた人も。


A『！？』

天声〈おい、俺を出せ！左手だ、分かってんな！？〉

《わ、分かった……！》


左手をクナイで傷付けて地面に手をつくと、天声が出てきて、一瞬で工事現場の人を抱き抱えていた。


A『天声！』

天声『ん？お、Aか。ちょっと恐怖で意識飛ばしたみてぇだけど怪我はねぇぞ！』

A『そ、そっか…』


話していると、


「おい！アンタら何してんだ！」


と上から怒鳴り声が響いた。


天声『…助けてやったのに何だあの態度は……』

A『まぁまぁ、天声。怒らないで』


天声にそう言うと、天声は近くにいた作業員の人に落ちてきた人を預けて、消えた。

…耐え性が必要だなぁ……。

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