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御福side
「しっかし、君は本当に厄介事を持ち込むなぁ。
それも今回は色恋沙汰と来た。流石の私でも困るなぁ」
『す、すみません……』
笑いながら云った野上さんではあるが、珈琲を啜り、謝る以外にねぇ、と口元に人差し指を添えて考え込んでいる。
「もう一人、事情を知ってる人がいるって云った…よね？」
『え？……は、はい』
「その人が上司の人に問合せに行ったってことは無いの？もしかしたら、何か云われて気を使ってるのかもよ」
……確かに、��子さんに云われれば条野さんは大人しく退くかもしれない。
あの人、優しいから。
持っていた紅茶のカップを危うく落としそうになり、慌てて掴み直す。
『そ、それはあるかも……知れない、です…』
「ほら見ろ」
貴女、エスパーですか？
危うく出そうになった心の声を抑え、唸る。
然し、条野さんが本気で避けようとしているなら会うことすらままならない。
心音でバレてしまうから待ち伏せも出来ない。
これでは本当に詰みだ。
深いため息を吐き出し、机に突っ伏す。
グリグリと額を机に押し付けていると、カランと来客を知らせるベルが鳴った。
「お、いらっしゃい。鍵かい？」
「否、銃の種類を見て欲しい。随分古い型式のようで、社長達も知らなくてねぇ。出来れば生産国も知りたいのだけど」
「注文が多いなぁ。わかったよ、五分待ってて」
聞いたことのある声に突っ伏したままそちらへ視線を投げる。すると、つい何週間か前にお世話になった探偵社の二人、太宰さんと国木田さんが立っていた。
私がいることに向こうも驚いたようで、軽く目を見開いている。
「御福さん、どうされたんですか？」
そう尋ねてきたのは太宰さんだった。
『非番で、することも無いので野上さんにお世話になってたんです』
「成程。あの子、結構心を抉ると思うんですが、大丈夫ですか？」
『否、散々抉られましたね』
「お疲れ様です」
太宰さんは随分と野上さんと親しいようで、時々軽口も交えて話してくれる。横から国木田さんのツッコミが時々突っ込んでくるのが面白い。
疲労困憊の心が癒された。
「円地殿、もし宜しければ我々の捜査に協力して頂きたいのですが……」
『力になれるのであれば、喜んで』
そう微笑むと、太宰さんが私に写真を見せる。
随分と年季の入った古い型式の銃。記録に載っているのかも怪しい程の昔の物だ。
然し、これは何処かで見たような……。
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MARU(プロフ) - 条野さん推しなので、すごくこの作品好きです！更新楽しみにしています！ (2021年8月21日 22時) (
レス) id: bd5ad6c911 (このIDを非表示/違反報告)
むつ(プロフ) - どうか皆様に伝わってほしいと思います。とある事情により、アカウントが変更になりました。現在、このアカウントが現在の私、儚奈です。ホームページを作りましたので、そちらをご覧ください。申し訳ありません、 (2020年3月6日 14時) (レス) id: 474b6fc94d (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - もっぴい!さん» ありがとうございます！ リクエスト、遅くなってすみません……(--;) (2019年11月11日 7時) (レス) id: 474b6fc94d (このIDを非表示/違反報告)
もっぴい! - す、すみません嬉しくてハイテンションになってしまいました…。これからもがんばってください (2019年11月10日 15時) (レス) id: 1e3d085ec9 (このIDを非表示/違反報告)
もっぴい - は、はう…。ありがとうございます!待ってました!!!これでまた勉強頑張れる…。これからもがん (2019年11月10日 15時) (レス) id: 1e3d085ec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：儚奈 x他1人 | 作成日時：2019年6月8日 21時
