番外編《輪廻祭》 ページ36
シカダイside
ボルト「もう輪廻祭の季節か」
いのじん「アカデミーに入って忙しかったからあっという間だね」
ボルト、いのじん、俺の三人でいつも通り歩いていると、忙しそうに走り回る大人の姿が目に映った。
それに大きく輪廻祭と書かれたポスターも増えており、冷え込んでも来ている。
知り合ったばかりの失声症だというアイツが気になるが、アイツは輪廻祭に興味はあるのだろうか。
すると、あ！とボルトが声を挙げて駆けて行くのでそっちを見ると、いのじんまでもあ、と小さく声を挙げる。
いのじん「シオン」
そう言われて見れば、いつものポンチョは無しで厚手の上着を着、赤いマフラーを付けたシオンがいた。
ボルトといのじんと話したシオンはこっちにも手を振ってくるので振り返すと、声が出ない代わりに、と言っては皮肉のようだけど年相応の少女らしい表情筋の動きで柔らかい笑みを浮かべた。
この笑顔は自然と人を笑顔にさせるようで知らないうちに頬が緩む。
シカダイ「買い物か？」
流石に外出ではスケッチブックもペンも持っていないらしくコクコクと頷いた。
持っているカバンの中を見せてくれたので見ると、小麦粉や卵などが入っていた。
いのじん「バニラエッセンスに薄力粉……これって、クッキーの材料じゃない？どうしてまた」
そういのじんが問いかけると、両手を出すようにシオンが強請る。
指示通りにいのじんが広げると、掌にゆっくりと文字を書いていく。
すると、へぇ、といのじんが楽しそうに声を出した。
いのじん「ケーキは難しいものね」
コクコクとまた頷くシオンと会話をしているいのじん。
何だと二人で首を傾げると、輪廻祭の準備なんだと。
いのじん「お礼？で、僕達に作ってくれるの？」
それに笑顔を浮かべるシオンはその通りだと言っている。
恐らくいじめっ子共から助けたことだろうけど、
シカダイ「(そんなのいいのにな)」
ボルトやイワベエが助けた此奴はどうも律儀らしい。
いのじん「明後日渡すって」
ボルト「マジか！シオンの作るの美味いんだよなぁ」
楽しみにしてると二人が行くのに着いて行かずに見送ると、シオンに首を傾げられた。
シカダイ「もう冬で暗くなるから危ねぇだろ」
シオンの持ち物を取って歩き始めると、慌てて走って着いてきて、転けないようにと裾を摘む。
それがどうも愛らしいと思ってしまうのが恋愛感情故だと知るのは、まだ先の話である。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーキャラクター
伊豆野ワサビ
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遊星(プロフ) - 儚奈さん» はい。待ちますので楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2018年12月26日 22時) (
レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - 遊星さん» 更新停止…は、する予定無いですよ？大丈夫です、最後まで書きますよ！ 待ってくださっている皆様の為にも頑張って早く投稿しますね(*^^*) (2018年12月26日 22時) (レス) id: 941560be5a (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2018年12月26日 22時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - 遊星さん» そう言って頂けてとても嬉しいです(*^^*) だけど受験もあるので難しく……なるべく更新は早くしようと思いますが、亀更新はやはり拭えません。どうぞ気長にお待ちください……(´-ω-`) (2018年12月16日 15時) (レス) id: 941560be5a (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - あほうどりさん» いやいやいや…本当に素材が良いだけなんです。こんなにも沢山の読者様がついてくださっているのも奇跡ですよ(^_^;) (2018年11月29日 16時) (レス) id: 941560be5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：儚奈 | 作成日時：2018年5月2日 22時
