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罪を悔いる貴公子-41- ページ14
｢なんで、なんでお前らはあんな風に……｣
家に帰ると、に〜ちゃんに八つ当たりをされるように制服の襟を持たれた。
｢離してよ｣
に〜ちゃんの手を振り払って、部屋に入る。分かるよ、Ra*bitsだって歓声のあるなかでライブをしたかったこと。
でもさ、だからと言って僕に当たるのは筋違いでしょ？
｢何も知らないくせに｣
僕のこと、知ろうともしなかったのに……
なんで今更。
♪〜フルス、電話だ。出なきゃ……
｢はい、すずなです｣
暗い気持ちを吹き飛ばす明るい声が電話口から聞こえてくる。僕はその声に身を任せて答えていく。
｢え？ああ、うん｣
僕のことを気にかけてくれていたみたいで、ずっと心配かけていたらしい。そんな気持ちが言葉の節々から伝わってきた。
｢心配かけてごめん
ねぇしばらくの間、泊まらせて｣
困っている人は見逃せない。そんな彼の人柄に漬け込んで、僕は頼み事をした。だって、もう嫌だから。
｢うん、ありがとう｣
きっと一緒に生活しても傷付け合うだけ。だから、必要な荷物を持って闇に紛れるように家を出た。
｢兄貴のウソツキ｣
崩れ落ちた
ねぇ、僕は兄貴に嫌われていたんだね……
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作者名：雪桜 | 作成日時：2016年11月14日 15時
