騎士を率いた王さま-24- ページ30
ずっと守らなきゃ、導いてやらなきゃと思っていたスズは、もうそんな必要もないくらいに強くなっていた。
スズの言葉がおれの心を突き刺した。
｢れおれおのやってきたこと、無駄にされてたまるか｣
おれの額にスズの額をくっつけて言った。誰も、おれなんか見ていないって思ってたはずなのに………
｢れおれおは独りなんかじゃない
もしも、そうやって思うなら僕がそんなことないって言うよ
だって、れおれおは大事な大事な友達だもん｣
おれの青春の全部を注ぎ込んだKnights。そこから旅立ったスズは大きく道を照らしているように見えた。
｢………そんなこと、平然と言うのはお前だけだよ｣
｢言いたいこと言えなくて、すれ違う方が馬鹿らしいと思って｣
スズが来ていたのに、追い返そうとしたのはお前の中からおれが消えてしまっていそうで怖かったから。
どうせ、輝きのないものだろって納得出来ないことを言い聞かせて、おれが傷つかないように保身に走った。
｢れおれおに、報告ね
ユニット結成して、明後日にドリフェスに参加するよ｣
聞こえてきた言葉に耳を疑った。
｢なんで、お前……｣
あんなことがあったのに、なんでまだ立ち上がれるんだよ…………
｢そんなの、決まってる
復讐だよ｣
急に冷たい眼差し、そして氷のような声でスズは言った。
｢
きっとこれがスズの本音。綺麗事ばかりな貴公子じゃない、ありのままのスズだ。
理由は分からないが、心の中に閉じ込めていたことを吐き出すスズを見て安心した。まだ、完全に進めていないんだって、おれと同じだ
そんな汚いことばかり考えるおれは、おれ自身が大嫌いだ……
｢………うん｣
でも、そんな汚いところさえも、認めてくれるスズがせめて、どんなときも、スズらしくいられるように
｢…………ありがとう｣
小さな一歩を踏み出す気力を与えてくれた
そう願わずにはいられない。スズが
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作者名：雪桜 | 作成日時：2016年9月25日 12時
