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罪を抱えた貴公子ー8ー ページ11

「すずくん、ゆっくんに何か言われたん?」



機嫌なった僕を気遣うようにみかちゃんが言った。



「ん?秘密」



ほら、僕って秘密主義だから。なんて言葉を飲み込んで。浮かない顔したみかちゃんを誤魔化した。



………嗚呼、ごめん、ごめん、ごめんなさい。
いつかきっと、話すから。



あの人は悪い人だから行かないとなぁ…
権力逆手に何されるか分からない。



泣く結果にならないといいんだけど…



まあでも、次はそんなことさせないもん



「すずくんの意地悪〜
たまには俺にも教えてぇな!」



じれったいとでもいう顔でみかちゃんは言う。



「…ユニットが落ち着いたらね」



忘れてくれたらいいのになぁ…



なるちゃんと伏見クンが戻ってきた、ホームルームが始まる。



授業なんてろくに集中出来ないまま、時間があっという間に過ぎていく。



憂鬱



その二文字が頭の中をいったりきたり。
嗚呼、頭が痛い。



「なるちゃん、僕サボるから適当に言い繕っといて」



なるちゃんはもう、なんでアタシが…!なんて言いたげな顔で僕を見た。



「ね、お願い」



「わかったわよ
その代わり、スイーツ食べに行きましょ!」



休み時間、教室を出て向かったのは保健室。

罪を抱えた貴公子ー9ー→←謁話休題



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作者名:雪桜 | 作成日時:2016年9月25日 12時

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