私を変えてくれたのは5人の先生。RESTART13 (ページ46)

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Aside

はぁ…結局一睡もできなかった。

和先生に出ていってもらうために寝たフリはしたけどあんな時間に起きてまた寝られるわけがない。

雅「しつれー…あ、起きてたの？」

A「変な時間に起きちゃって。」

わざわざ気遣って小声で入ってきてくれたのにね(笑)

雅紀先生は検温と聴診だけしに来たらしい。

普段は朝食の時間に一緒にやることが多いのに…珍しい。

雅「ん、平熱だね。調子悪いところある？」

A「大丈夫。…ねえ、今日も散歩してきてもいい？」

雅「体調面ではいいよ。でも翔ちゃんからも許可貰ってね。」

相変わらず、病院の空気は重たいままで息苦しい。

雅紀先生の笑顔もどこか晴れない。

A「あのさ…桃から連絡あった？」

気になって聞いてみたけど雅紀先生は首を横に振るだけ。

そっか…新学期始まって忙しいもんね…

A「桃のカウンセリングってさ、出来たりする？」

雅「…気にしてんの？」

いつになく真剣なその瞳が突き刺さって痛い。

そりゃあ…するよ。

傷つけてしまったのは私だけど…

雅「じゃあ大ちゃんに聞いておくね。朝ごはん届くまでもう少し待ってて。」

貼り付けたみたいな下手くそな笑顔で雅紀先生は病室を出ていった。