36話「タカネノハナ」 ページ37
「いや、なんというか。青柳いつも女子に囲まれてるし、なんか話しかけたらだめ的な存在でさ」
「え、なにそれ」
「全然悪い意味じゃないんだけど、こう男子からしたら…高嶺の花…?みたいな」
初耳だわ。なんじゃそれ。高嶺の花?…大丈夫かこいつら。高嶺の花ってのはな、隣のクラスのカナヲちゃんみたいな可愛い可憐な子のことを言うんだよ覚えとけその小さな脳みそに刻んどけ!!!!!!!!
栗花落カナヲちゃん。隣のクラスの美女だ。正直まだ話したことは無いんだけど、あれだけの美少女私が見落とすわけなかろうリサーチ済みじゃ舐めんな。
「わたしは、せっかく一緒のクラスなんだし、仲良くなりたいし話したいよ」
「…!お、俺も!俺も思ってた!から、昨日…青柳が剣道部に来てくれた時、すげぇ嬉しかった。話しかけて、よかった」
嬉しそうに頬を染める山本くん。なんだそんなに女に飢えてるのか。まあ年頃の男の子ってことだな。身長もあるし、顔も悪くないからその気になれば彼女出来そうだし。あとは時間が解決してくれるさ。立派に青春しろよ!
「俺も俺もー!おれも青柳っちと話したいと思ってた!!!!」
「斉藤くん復活おめでとう。青柳っちてなに」
「かわいっしょ?」
そんなこんなで教室到着。中に入ると少しざわついた。意外なメンツとか思われたのかな。まあ斉藤くんに至ってはさっき初めて話したしね。
数人におはよう、と声をかけて席に向かう。てかそろそろ席替えしたいな。窓側のこの席もいいんだけど、できることなら教室の後ろで静かに過ごしたい(寝たい)。
青柳っちもうちょっと話しよ〜!と近くの席の椅子を持ってきて座る斉藤くん。山本くんも寄ってきた。
「てかさてかさ!ずっと気になってたんだけどさ!聞いていい??」
「なに?」
「青柳さんって竈門と付き合ってんの?」
「は?」
いや、は?なんでそうなる?なぜに竈門くん?
そしてそのタイミングでシーン…と静まる教室。いやタイミング。わかるよ?なんか休み時間でザワザワした教室が急にシーン…て静かになるあの瞬間。あるよね。いや誰が悪い訳でもないんだけど。
「おい斉藤お前直球すぎだろ」
「ここはやっぱシンプルに聞かなきゃじゃん?」
気のせいかな。クラスメイトの視線を感じる。チラチラ見られてる。そうだよなぁ、この歳だもんな、人の色恋沙汰とか格好の的だよねわかる。
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雲雀浬 - あっ!言い忘れてた、剣道部でーす!続き楽しみにしてるよ!頑張ってね! (2020年5月15日 2時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
雲雀浬 - はじめまして!雲雀浬です!すっごく面白いです!伊之介可愛い!!!!むふふ♪あっ!あと、冨岡さんは、ウ冠ではなく、ワ冠ですよ!続き、頑張ってください!! (2020年5月15日 0時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - すれぃさん» 山本氏書きやすくて…ついつい多めに出しちゃってますね……笑 優しくていい子なのでそれもありですね!おっと誰か来たようです(茶番やめな) (2020年5月14日 17時) (レス) id: 138242db57 (このIDを非表示/違反報告)
すれぃ - もうなんだか山本くん落ちでも良い気がしてきました(あかん) (2020年5月13日 22時) (レス) id: a4dc3297d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - メイアPさん» 嬉しいコメントありがとうございます!そうですね…自粛が続き、ストレス溜まりやすかったりしますもんね…そんな中で少しでも楽しんで頂けたなら本望です…!更新頑張りますね!!!! (2020年5月9日 11時) (レス) id: 138242db57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなた | 作成日時:2020年3月28日 12時