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「チャオ、起きた?」
「...」
Aはベッドに寝かされスヤスヤと眠っている。血を出したところには包帯を巻かれ血が赤く滲んでいる。
「...なあ、俺が運んだんだよな〜ッ?」
「ああ、そうだ。ギアッチョ、アンタが急いで運んだんだ。」
「そうだ…俺は急いで運んだんだ...なのによォ〜ッ!死んだら意味ないだろうがッ!!クソッ!クソッ!クソッ!」
ギアッチョと呼ばれた男は地面を数回殴るように蹴ると喋り相手の男はなだめるように言う。
「おいおい、生きているんだ。ほら、腹が上に動いたり下に動いたりしてるだろ?ってことは生きているってことだ」
「...そうか」
蹴るのをやめて落ち着きを取り戻すとドカッと木の椅子に座りAを眺め、ある点に気づく。
「なあ、コイツよォ〜...さっきから息が乱れているような気がするんだが?どういうことだ〜ッ?」
「さあ、俺にもわからない。イルーゾォ、アンタはどう思う?」
「風邪だ...それも風邪じゃあない...」
イルーゾォと呼ばれた男はAの血の滲んだ包帯を取り替えながら答える。
「...経験しなかったか?矢で射抜かれて、うまくスタンドの力を外に出せないと人体に影響が出るんだ...メローネは経験して俺が介抱したのを覚えていないのか?」
バケツに布を浸す。浸して絞るとAの額の上に優しくのせた。
「あー、俺が拾われた時か」
メローネと呼ばれた男はパソコンをいじりながら答える。
「まあ、今は熱がひいてきたから話は少しでも聞けると思う...」
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