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プレゼント ページ28

もう最悪!ほんとに最悪だよ!
おじさんの部屋から帰る廊下。

胸がモヤモヤして苦しい。

それは怒りだったりそれは悲しみだったり。
11歳の僕にはまだ知らなくてもいいことだ。
きっと。

ヒビヤ「あぁあもぅっ!!」
リビングにたどり着いた僕はイスに不機嫌そうに腰掛ける。

ヒビヤ「……ヒヨリがくれた……
大切なパーカーなのに……」



そう、あれは3ヶ月程前のこと。


今日はヒヨリと付き合って1年記念日。
僕は嬉しさに心を弾ませ、ヒヨリの家に
足を運ばせていた。

ついた…。ヒヨリの家…!
なんとなく緊張してしまう。
なんてったって彼女の家だから。
ピンポーン…とチャイムを鳴らす。


ちょっとして「はーい」というヒヨリの声が聞こえた。


ヒヨリ「あ、おはようヒビヤ」
ヒビヤ「お、おはよっ」
ヒヨリ「はあ?なに、緊張しちゃってんの?」
ヒビヤ「う、うん、少し…」
ヒヨリ「大丈夫よそんなに緊張しなくても。
さ、入って」

ヒビヤ「お、おじゃま…します…」
ヒヨリ「そんな改まんなくてもいいわよ」
こっち。とヒヨリが自分の部屋に案内してくれた。


ヒビヤ「広…」
ヒヨリ「そう?まあそこらへん座って」
僕は部屋の隅っこの方で体育座りで座った。
なんか広すぎて…怖い…。
ヒヨリ「なんでそんな隅にいんのよ、
あたしの隣来なさいよ」
ヒビヤ「ヒヨリの隣!?行く!」
僕はすぐさまヒヨリの隣に座った。
ヒヨリ「鼻息荒いわよ。キモっ」
ヒビヤ「すぐキモいとか言わないでよ!」
ヒヨリ「あははごめん」
ヒビヤ「そーいえば親御さんは?」
ヒヨリ「あぁ、仕事」
ヒビヤ「あ、そ…ぅなんだ」
なんだろ…。ヒヨリの顔が少し寂しそう…。
ヒビヤ「なんか、ごめん、ね…」
ヒヨリ「え?別にいいわよ、ヒビヤが
居てくれるから」
え…っ!?滅多にそんなこと言わないヒヨリが
そんなこと言うなんて!
嬉しい!
ヒヨリ「あ、そーいえば今日1年記念日よね」
ヒビヤ「うん…っ!覚えててくれたの!?」
ヒヨリ「うん、今日遊びに来なさいって言ったのあたしよ?覚えてるに決まってるじゃない」
ヒビヤ「う、嬉しい…」
ヒヨリ「あ、それでこれが1年記念のプレゼント」
ヒヨリは後ろからプレゼントを差し出した。
ヒビヤ「え!?開けていいの?これ」
ヒヨリ「はあ?当たり前じゃないプレゼントなんだから」
丁寧に包装紙を開けて中身を見るとパーカーが入っていた。
ヒビヤ「おお…!」
ヒヨリ「あんたのパーカーきったないから
大事にしてね、これからもよろしくヒビヤ」

ヒビヤとヒヨリ→←パーカー



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作品ジャンル:恋愛
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どれみ - すっごいおもしろかったです (2016年8月17日 8時) (レス) id: 9d5f180ebf (このIDを非表示/違反報告)
mirry - お疲れ様です。ジャニーズネタ、頑張ってください!あと、申し訳ないですがデートのお話みたいです。時間があったらお願いします!まじすいません! (2016年2月11日 7時) (レス) id: 77264d333c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みずたま | 作成日時:2015年3月2日 19時

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