第十八話 ページ21
鱗滝さんが医者を呼んでくれたけど、異常はなくて……
貴方「眠り続けるのは流石に可笑しい……」
Aはそっと、眠り続けている禰豆子の口元に、自分の耳を近ずけた。
すぅ……すぅ……と、竹越しに聞こえてくる小さな寝息にAは安心し、顔を上げて小さなため息をつく。
禰豆子と炭治郎は、どうしてこうも違うのだろうか。
貴方「……行ってきます」
炭治「……」
貴方「……よしよし」
何かに不安を抱える炭治郎の頭を撫で、引き戸を引いて外に出る。
*
_____そして今日の修行も、前と似たような事ばかりだった。
空気の薄い山を降り、飛んできた刃物を避けながら刀で防御し……
そして……
鱗滝「もう、お前に教えることはない」
貴方「……え、」
_____狭霧山に来て1年、突然そう言われた。
鱗滝は、"あとはお前次第だ"……とそう言ったあと、Aをある場所に向かわせた。
チラチラと小さな雪が降る中、Aは無言で鱗滝の後ろを追うと、そこには……
______大きな岩。
鱗滝「この岩を斬れたら、最終選別に行くことを許可する」
貴方「……」
目を見開いたまま、目の前にある大きくて丸い岩を見詰める。
岩って刀で斬れるものだっけ……と軽く混乱するなか、鱗滝はAと岩に背を向け歩き出した。
貴方「な!?鱗滝さん待って下さいッ!鱗滝さんッ!!!」
鱗滝「……」
貴方「鱗滝さん!!!」
鱗滝は振り向くことも無く、そのまま見えなくなってしまった。
Aはゆっくりと岩に向き直り、刀を構えて振るおうとする……が。
貴方「……ハァッ!!」
ガンッと岩と刃物がぶつかる音が、山中に響わたる。
岩は斬れるどころか傷一つ付かない。
_______それでも、諦めるわけにはいかない。
貴方「(禰豆子!!炭治郎!!!)」
俺は、鱗滝さんに習ったことを、毎日繰り返した。
日記に書いてあった事を毎日繰り返し、刀を手に馴染ませるように1日も離さないようにした。
_____そしてまた半年が経つ……、岩は斬れる気配もない。
貴方「(……素手なら、この岩も簡単に壊せる
……ッ壊せる、のに____)」
まだ、鍛錬が足りないと思った。
"刀をまだ使えきれてないんだ"と、そう思った。
そしていつの間にか、あたりはオレンジ色に輝いていた______
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね!私逆ハー大好物なので嬉しいです!鬼滅の刃のキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってくださいね! (2023年4月14日 21時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - ひゃくまるさん» 許可もらった!!嬉しいです!!ありがとうございます!頑張ります!!(`・ω・´) (2019年8月25日 10時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - ありがとうございます!ぜひぜひ、使って下さい!もうすぐ続編なんですね、楽しみです(* ̄∇ ̄*) (2019年8月25日 9時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - 上手すぎて目眩がッ!!ありがとです!(興奮)もうすぐ続編なので、使わせてくださいッ! (2019年8月25日 2時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - http://uranai.nosv.org/img/user/data/2/9/d/29de397f5bb1d59cf9a14e1c54b4764a.pngできましたので貼っときます!作者さんイラスト上手いので気に入るかわかりませんが(^-^; (2019年8月24日 18時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキ | 作成日時:2019年8月13日 3時