【文スト】"超"下級構成員。

Epilogue 16 ページ18

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どうやら私は首領に呼ばれているらしい。

その事実を知ってから昇降機に乗って最上階へ行くまでに結構な苦労があった。二つだけど。



まず知り合いの構成員に「これよろしく」と立派なアゴをお持ちの蟻を渡された。この蟻を私にどうしろと。

ちなみに蟻は窓のさんに置いておきました。多分今頃落ちてるかもしれない。


そして昇降機前の廊下ではコケた。どうやら銃を置いていた黒服が居たらしく、そいつが置いてるときにたまたま私が通ったらしい。



何故今日はこんなに不運なのか。

首領からのお呼ばれもアンハッピーなお知らせとかだったら嫌だな。そう思いながら今、私は昇降機の中にいる。



「………」

「………」



中原幹部と一緒に。



正直に言おう、とても気まずい。昇降機の中にちりちりとした雰囲気が流れている。私は冷や汗だらだらだ。

一応同年齢ではあるものの、やはり幹部という肩書があるからか(身長は置いておいて)少し年上の様な雰囲気を纏っている。

こんなにグダグダと言っていて、最終的に纏めた言葉は「気まずい」というただ一言、それだけの言葉である。





チリン、そう音がなって最上階へ着いた。

「ほらよ、首領がお待ちだ」


そう言われ、私が入っていった扉の先の光景は。

「えェ…ッと…」





「エリスちゃん、この服を着てみないかい？」

「マガオで言わないで、気持ち悪いわリンタロウ」

「そこまで言うかい…？あ、ほら、このフリルとか素敵だろう？」

「今はそんな気分じゃないわ」



エリス嬢にツン、とそっぽを向かれている首領だった。






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