銀雪戦隊スノーマン -1- (ページ7)

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ヒカル「…あ、ちょっと!」

タツヤ「どうしたぁ?」

ヒカル「生まれる…?!」

ダイスケ「え?!ヒカル、いつの間にタツヤと赤ちゃんを…?!」

タツヤ「すぐに病院へ…」

ヒカル「んなわけあるか!」

ヒカルのコートに包まれた卵は荷物入れのカゴでモゴモゴと動き出す。卵の殻にはヒビが横に走っていた。

ダイスケ「これ、本当に恐竜生まれるんじゃ…?」

リョウヘイ「ここで生まれたら、騒ぎになる。出よう!さすがにマズい。」

ヒカル「何が出てくるかも分からないしな。タツヤ、立てるか?」

タツヤ「大丈夫～!」

しかし、足元がよろけるタツヤ。見かねたヒカルが肩を貸す。

スノーポリスリョウヘイの家

気象状況を見るために複数台のPCモニターが設置されたデスクや、天気図、難しい本が所狭しと並んだ本棚が壁一面に並べられている空間。

ヒカル「よかった、何とか卵が生まれずに持ちこたえたな。ふう…」

ショウタ「酔い、醒めた?」

タツヤ「夜風に当たったら治ったよ。」

リョウヘイ「気を付けないと、寒暖差で死んじゃう。」

タツヤ「はい、すいません…」

ヒカル「見て!卵が!!」

抱えていた卵は大きく震えだし、殻を少しずつ突き破って黒っぽい枝状の物が出てくる。

リョウタ「…恐竜…ではないな…虫か…?」

ショウタ「スノーポリスで虫は生息できない。有るわけない…そうでしょ?リョウヘイ!」

リョウヘイ「生きられるのはゴキブリくらい。氷河期を生き抜いた種族だから…」

ダイスケ「じゃあこれってまさか…」

ヒカル「虫だけは勘弁してくれ!マジで!」

リョウヘイのゴキブリ発言に動揺したヒカルは、卵をリョウヘイのベッドへ放り投げた。

ショウタ「ぎゃああああ」

リョウタ「ここは落ち着こう…落ち着くんだ…リョウヘイ、殺虫剤を…」

リョウヘイ「はい!でも、この量で足りる?無理じゃない?」

言われるがまま殺虫剤を渡し、リョウタ以外の5人はベッドから距離を取る。