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発電所内の広場に青い物体が埋まっている。ヒカルはそれをいち早く見つけた
ヒカル「…ん?」
タツヤ「どうしたの?」
ヒカル「これ…なんだろう。」
リョウヘイ「卵?」
ヒカル「にしても巨大じゃない?」
ダイスケ「新種の生物かもよ!もしかして恐竜とか!!」
ショウタ「だとしたら大発見じゃん。」
リョウヘイ「恐竜は隕石の衝突で絶滅したけど、最近では氷河期が原因っていう説が提唱されてるくらいだし、気候条件的に難しいかもよ…?」
防寒着の前を開け、カンガルーの袋に赤ちゃんを入れるように卵を温めるヒカル。
リョウタ「何をしている?」
ヒカル「温めたら生まれるかなと思ってさ。」
タツヤ「親鳥かよ!」
ダイスケ「これさ、もし新種の生物なら俺たち有名人になっちゃうんじゃない?!学会とか呼ばれちゃう感じ!!」
リョウヘイ「そうなれば、ひとつの歴史が生まれるよね。」
6人は卵を眺めながら、スノーポリスの市街地へと繰り出していく。
ビルの地下室
暗闇の中、パーカーのフードを被った青年がパソコンの画面を見つめて不敵な笑みを浮かべる。
?「シルキースノーを奪う。俺の目的はただそれだけ。行け、ディスドール…」
エンターキーをゆっくりと押すと、画面に現れる”Complete”の文字。パソコンの周りを囲む、4人の青年たちの影が浮かぶ。
スノーポリス 市街地 路地裏のレストラン
温かい光が煌めく市街地。週末のスノーポリスは人々で賑わいを見せている。白い息で少し視界が曇るほど。
ヒカル「疲れた身体にリキュールが沁みる〜!来てよかった!」
リョウヘイ「今日は特に気温が低いから、温かいものや度数の高いお酒が良く売れるよね。」
鶏肉と野菜が沢山入ったスープをゆっくりと食べるリョウヘイ。スープは熱いのか、湯気が立っている。
タツヤ「あはは〜!みんなでこうやってお酒飲めてぇ、一緒にいられるのって〜本当にありがたいことだよね〜!!」
リョウヘイ「さては、度数高いの飲んだ?顔真っ赤だよ。」
タツヤ「んー、ヒカル〜〜!」
出来上がってきたタツヤはヒカルに絡むが、特に気にしていない様子。
ダイスケ「完全に酔ってる」
タツヤ「酔ってなーい!」
ショウタ「調子乗って飲むから…普段飲まないのに…」
リョウタ「帰りは俺がダイヤに載せて行くよ。」
一方で底無しのリョウタは、表情一つ変わらない。赤ワインが入ったグラスをクルクルと回していた。
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作者名:アドク | 作成日時:2020年8月31日 15時