だから、嫌いなんだよ。～彼がついた二つの嘘～Ⅱ～SJ～ (ページ9)

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図書準備室。ページ9

俺はあいつを準備室まで連れてきた。

さぁ、これからどうするか・・・。

考えていると、あいつは

「何するの？」って

「ききたい？」

おれはそういう風にすこし笑って。

そしたら、急にあいつが、「大っ嫌い」だって。

そんなの、俺のほうが何倍も・・・。

「うん。俺も」

笑顔でそう返して。

そしておれは、あいつの制服のリボンに手をかけた。
そして、するりと外した。

その瞬間、あいつのデカい目から大粒の涙が降ってきた。

「な・・・・なんで？なんで私のこと嫌いなの?」

って。

瞬きをするたび、目からこぼれる、大粒の涙。

思わず俺は動きを止めた。

「それは・・・」

俺が口を開いたとき、

―キーンコーンカーンコーン・・・・

休み時間終了を告げる予鈴がなった。

その音をきっかけに、俺のは口をつぐんだ。

「授業」

俺はそういって、鍵を開けた。

そして、もう一言。

―「続きは放課後、教室で」。