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#61 ページ21

一日目の宿はまぁ、ふつうのビジネスホテル。
ちょっと狭いシャワーに、無理やり敷き詰めたかのようなベッド。(絶対これ四人部屋想定じゃない)
それでも修学旅行気分の高まった俺たちには問題はなくて。

「どうしよ、絶対テンション上がって寝れへん」
「そういうこと言うやつが一番最初に死ぬんや、小瀧」

笑いながらしげが沖縄限定のジュースを手に取る。
夕飯も終わって、消灯時間が徐々に迫る中、ジュースにちんすこうにポテチ…背徳感がすごい。

「えぇ!寝てたら起こしてな!」
「のんちゃん、起きてる自信はないんや笑」
「今日一日疲れたもん」

そう言ってのんちゃんがカメラロールを開く。

「神ちゃんの飛び方、女子みたい」
「映えてるやろ?」

砂浜でジャンプした写真を指して、流星が微笑む。
海老反りジャンプ、得意やねん。

「あ、しげがアイス張り切って食べすぎてお腹痛い写真。のんちゃん、それエアドロで」
「俺のだいきゃんスマイルが崩れてるところを選ばんといて!」
「これええよな。顔険しすぎて」

うわぁぁ!としげの嘆く声とともに受信完了。

「で、あー、これは流星がただただかっこいいやつ」
「何でふざけた帽子でも似合うん?ずるいわぁ」
「と、その後ふざけたバージョン」

ショッピングモールで見つけたへんてこ帽子を被った流星。
キメ顔の後、おちょけた顔。…いや、これでもかっこええんやけど。

「望の写真は?ないの?」
「自分のスマホにあるわけないやろ笑」

自撮りしてへんもん!と言うのんちゃんに、にやりと笑ったのはしげ。

「はい、小瀧が知覚過敏してるときの動画あります」

そう言って、しげがスマホを開く…おい、ちょお待て。

「おい、ロック画面!どんな写真にしてんねん!」
「えぇ?神ちゃん、かわええやろ」

俺の頬に絵の具がついた写真。
状況が読めていなかったせいで、あほ面なのが余計に嫌や。

「その写真ロック画て、彼氏か!」

のんちゃんの言葉に、しげはわたわたする。
からかわれるの嫌なら設定すんなし。(ほんまはちょっとドキッとしたけど、それは置いておいて。)

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ナナセ(プロフ) - かこさん» コメントありがとうございます◎ ぜひ次回作もお付き合いください!! (2021年2月19日 13時) (レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 完結おめでとうございます( ; ; )とっても面白かったです!次回作も楽しみにしてます(^^) (2021年2月19日 12時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナナセ | 作成日時:2021年2月2日 10時

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