#62 ページ22
…寝れません。
結局、日付が変わる前後でのんちゃんもしげも寝落ちして。
流星はまだ起きていられそうやったけど、明日もあるしということで消灯。
したんやけど。
「……」
近いのよ、重岡さん。ほんまに目と鼻の先。
心臓がバクバクいって、聞こえてまうんやないかってくらい。
寝顔はあどけないけど、ずっと一緒にいた身としては、大人っぽくなったなって気持ちの方が大きい。
「神ちゃん、まだ起きてる？」
ぼんやりとしげの顔を眺めていると、流星から声をかけられた。
「起きてるよ」
「しげに告白せぇへんの？」
「、なんやねん急に」
「修学旅行といえばコイバナやろ」
流星の声色にはふざけとか、からかいとかが全くなくて。
「神ちゃんのこと好きやからこそ、背中を押そうと思って」
寝返りを打てば、真剣な目。
「あの日…、しげと初めて会った日にさ、」
その言葉に思考を過去に戻す。
「しげ、めっちゃ機嫌悪かったやろ？」
「あー、うん。確かに」
「あいつ、俺が神ちゃんのこと好きって気づいたんや、多分」
「え、そんな前から、俺のこと好きでいてくれたん？」
「何？キュンとした？」
「あ、いや…」
「ごめんごめん。ふざけた」
話戻すわ、と穏やかな声。
「やからしげに言った。神ちゃんのこと、奪うつもりで行くからって」
「奪うなんてそんな、俺元からしげのものやないし」
「ふふ、せやな。…あいつ、あの場では何も言わなかったけどキッチリ返事してきたで」
わずかに身構えてしまう。
俺の知らない、火曜日以外のしげの本心。
「渡さへん。やって。しげの認識では、神ちゃんはもうしげのものなんやな」
「っ、」
…そんなん、嬉しい、やんか。
俺のこと好きかもって考えが自惚れじゃないって、思ってまうやんか。
「それで。俺に一つ、考えがあるんやけど」
流星の言葉に頷いて、続きを促す。
「明日の夜____」
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ナナセ(プロフ) - かこさん» コメントありがとうございます◎ ぜひ次回作もお付き合いください！！ (2021年2月19日 13時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 完結おめでとうございます（ ; ; ）とっても面白かったです！次回作も楽しみにしてます(^^) (2021年2月19日 12時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2021年2月2日 10時
