#60 ページ20
無事に沖縄に到着した。
結局、電車でも飛行機でもしげに面倒を見られてしまって申し訳が立たない。
ちょいちょい遅刻未遂するくせに、なんだかんだしっかりしてる。
前にしげが言っていたこともあながち間違いじゃないのかも。デコとボコ、って。
「海、きれいやなぁ」
一日目はタクシー班で回る。
…タクシー班言うても、まぁいつもの四人やけど。
「ほんまに。やっぱり滞在時間もっと長く設定しておけばよかった」
のんちゃんの言葉を、流星としげが軽く笑う。
「何女子みたいなこと言ってんねん笑」
「そうやで。入れるわけちゃうし」
つって、ちゃっかり二人とも水着買ってたけど。いつ使うん？
「タオルあるから、足だけならいけるんちゃう？」
「待って、それは神ちゃんナイスすぎる！ほら、時間ないではよ入ろ！」
陸上部、サッカー部両名がすごい速度で波打ち際まで駆けていく。
「ちょ、靴と靴下脱いで！！」
慌ててそれを流星とともに追いかける。
「きゃはははっ、私を捕まえてごらんなさいっ！」
しげの悪ふざけスイッチが入った。笑
いつもよりトーンの高い声。
ほんでバシャバシャ走るから、かかる水の量が半端ない。
「ぅおっ！しげ！めっちゃ水かかる！」
「神ちゃん、俺を捕まえて♡」
「無理や！陸上部とサシで戦って勝てるわけないやろ！」
「これでもゆっくり走ってるんだから♡」
ほらほら、ちゃうねん、もう！
ほんで、のんちゃんと流星の戦いがエスカレートしてるし。
水をかけあうな！タクシー乗れんくなるから！
・
「遅くなってごめんなさい！」
きちんと足を綺麗にして、タクシーに乗り込む。
長身二人も、なんとか常識の範囲内の濡れ方で済んで一安心。
見た目が強面な運転手さんは、離してみれば気さくな人だと海に来るまでで学んでいる。
潔く頭を下げれば、笑って許してくれて。
「大抵、遅れるものだと思って組んでるから」
「はい、すんません笑」
助手席に座るしげが外交担当というか、運転手さんと積極的に話してくれる。
「次はー…アイスか。いいね」
「おつかい、ていうかお土産？買ってきますよ！」
「やった！じゃあ塩ちんすこう味ね」
味まで指定するんすか！とのんちゃんの冴えた突っ込みが車内に響いた。
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ナナセ(プロフ) - かこさん» コメントありがとうございます◎ ぜひ次回作もお付き合いください！！ (2021年2月19日 13時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 完結おめでとうございます（ ; ; ）とっても面白かったです！次回作も楽しみにしてます(^^) (2021年2月19日 12時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2021年2月2日 10時
