【今日から俺は!!】狂犬の番犬 (ページ3)

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何も出来ない番犬編ページ3

「そういやまだ名前言ってなかったな。相良猛だ、宜しくな。」

『へぇ～いい名前っスね、こちらこそ宜しくお願いします！相良さん！』

相楽？相良？どんな漢字なんだろうと頭の中で考えながらもビシッと音がなりそうなほど勢いよく敬礼ポーズをしながら改めて挨拶をした。

「で、お前。何ができんの？」

『はい！何も出来ません！』

何が出来るのかと問いかける相良さんに即答かつ屈託の無い笑みを浮かべながらそう答える。これを聞いた相良さんは明らかに困惑した表情を浮かべていた。

『何も出来ませんケド、何でもしますよ。勝つためなら。』

私は別段喧嘩が強い訳では無いしなんなら弱い方だ。だからこそ勝つためには手段は問わない。武器を使うのも良し、大勢で囲うのも良し、嘘もつくしプライドだって簡単に捨てられる。それが私の信条なのだから。

「…やっぱお前おもしれぇわ。犬崎って言ったか？」

『Aです。』

「犬z…『Aです』A。明日学校終わったら開久まで来い。ガンくれたやつら締めに行くから付いてこいよ。」

しつこく名前呼びを強要したらちゃんと名前で呼んでくれる辺りいい人なんだろうなと思う。
そんなことを思いながらガンくれた奴らを絞めに行く件については快く了承、というか犬なので断れないので強制的なのだが。

『了解っス！番犬、始動ですね！任せてください！そうと決まればいろいろ準備ありますんで今日はこれで失礼します！それじゃまた明日！』

ぺこりと頭を下げ相良さんに手を振りながら私は帰路につく。え？準備ってなんの準備なのかって？
…うーん、内緒！！！