16 貴方side ページ16
沢村君のボール見ていたけど、やっぱりこいつの良さは球持ちの良さだと思う。
『うーん、もう少し捻ること、できるんじゃないか?』
「ん?どういうことだ?捻るって」
『だからこう腰を捻って...』
「??」
「プクク、まじうけるだろ、こいつ。自分の長所わかってねぇんだ」
まじか、自分をわかってないと成長しないぞ?
御幸先輩もニヤニヤしながら見ているばっかだし。
「なあ!教えてくれよ、俺のすげえ所!」
『...やだ。こういうのは自分で気づくべきなんだ』
「え」
先輩、笑いすぎです。
腹かかえて笑わないでください。
しかし、自分の良さがわかってないとか。
『お前、もっといろんな人にピッチング見てもらえよ。あの人天才だけど、まともなアドバイスくれないし』
「おい、俺一応先輩」
『事実でしょうが』
敬語を使っているだけありがたいと思えよ。
『はぁ』
俺より身長の低い沢村君をしゃがんで下から覗きこむ。
『えっとさ、お前は今日の試合、思いっきり楽しむこと』
「お、それ、昨日言ってたやつだな」
『それと一人で突っ走らないこと』
「ああ!」
元気のいい返事してるけど、
本当にわかってんのかこいつ。まぁいいか。
沢村君は、なんかやる気スイッチが入ったのか、タイヤを3つ着けて走りにいってしまった。おおおおとかいう叫び声が聞こえる。
「いっちまったわ。暇になっちまったし、ついでにお前のボールをとってやろうか」
『え、本当ですか?』
御幸先輩の誘いは正直嬉しかったので、やってもらうことにした。
クリス先輩に成長したって言われた。
どれほどまでにこの人を驚かすことができるだろうか。
『じゃあ、いきます』
「おう!」
.
「は?」
俺のボールはキャッチャーのミットの中にはおさまらなかった。
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トリ - 蜜甘さん» ありがとうございます。更新頑張ります! (2014年11月6日 5時) (レス) id: 19e2cf9ec9 (このIDを非表示/違反報告)
トリ - スズさん» あ、それは嬉しい。ほんとに。ありがとうございます。ほんとに。 (2014年11月6日 5時) (レス) id: 19e2cf9ec9 (このIDを非表示/違反報告)
トリ - 翔織さん» ありがとうございます!これからもそう言ってもらえるよう頑張ります! (2014年11月6日 5時) (レス) id: 19e2cf9ec9 (このIDを非表示/違反報告)
蜜甘 - とてもおもしろいですこれからも更新頑張ってください! (2014年11月5日 18時) (レス) id: 6a4a3a7dce (このIDを非表示/違反報告)
スズ - すごく面白いです!今一番はまってます!!更新頑張ってください!!! (2014年11月5日 16時) (レス) id: 90f76f9e5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トリ x他1人 | 作成日時:2014年9月30日 4時