ep.3 ページ5
⋯⋯着いてしまった。いや、まさか考え事をしていたら目的の場所にいたなんて誰が思うだろうか。
心とやらは、悶々としているのに体は正直なほど真っ直ぐで少し困る。まぁ、考えるよりも会ってしまった方が色々と楽になれるという事かもしれないが。
そう思い、オレは逸る心を抑えるように一つ深呼吸をする。そのまま、目の前にあるインターホンを押した。すると、ピンポンと軽やかな音ともに中で誰かが動くのが分かる。
数秒、そのまま門の前で待っていると慌てたように一つの影が玄関から飛び出してきた。よほど、焦ってきたのだろうか足元は少しふらつきながらもコチラへと真っ直ぐに゛その人゛は来た。
？「すまんのう、待たせてしまったようで！」
貴「い、いえ。オレは大丈夫ですけど⋯⋯その、博士こそ大丈夫ですか？」
？「ほっほっ、この位なら大丈夫じゃよ。ん？キミは⋯⋯」
慌てて出てきたその人は、にこりと人当たりの良い笑みを浮かべて応対してくれた。もうずっと、会っていなかったけれど久方振りに見る博士は外見は変わらず昔のまま優しい雰囲気を纏っていた。
すると、博士はオレと少し言葉を交わしていると突然、オレの顔を見るなりその表情がぴたりと固まってしまった。⋯⋯やはり、一方的に知ってるだけで博士はあまりオレのことを覚えてないのだろうか？
そんな、先程のようなことを思い出し慌てて自分の名前を名乗ろうとした時。博士は酷く驚いたように、けれど嬉しいような表情を浮かべてオレを見やった。
？「ま、まさかキミは⋯⋯！Aくんか！？」
貴「えっ、あ、はい。そうですが⋯⋯」
？「何と⋯⋯！昔、新一とよく遊びに来てくれたあの子なのかい！？」
貴「そ、そうです。よく、博士の家に新一と遊びに来ていた
そう、改めて自身の名前を言えば博士はすぐさま門扉を開けてオレの両腕を優しく、けれどしっかりと掴んだ。その顔は、安堵したような表情でいっぱいだった。
？「そうか、そうか！ワシのことを覚えていてくれたか。久しぶりじゃのう、まさかAくんに会えるとは思ってもみんかった」
貴「オレも、まさか博士に覚えていて貰えたなんて⋯⋯。嬉しいです」
？「なぁに、ワシがキミのことを忘れた事なんぞないよ？何せ、キミはよくワシの作った発明品を面白そうに見ておった子じゃからなぁ。⋯⋯しかし、あの時の子がまさかこんなに大きくなって帰ってくるとは驚いたのう」
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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (8月5日 22時) (
レス) @page11 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
ししゃも(プロフ) - 更新待ってます (2022年5月24日 17時) (レス) @page8 id: f62cb80a4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千本桜 | 作成日時：2022年5月9日 17時
