十九片 ページ20
「ぽーと、まふぃあ…?」
「私達の組織の名じゃ」
「厭だと云ったら」
「無理矢理でも連れていくかのう」
逃げ道はない、と治崎は悟った。
今までここを訪れた誰よりも目の前の人物が強い事を最初から判っていた。
だが最近の治崎は他の人間に対して反抗的な態度を取り続けたためつい反抗してしまった。
「そこで、私に何をしろと?」
「その力を使えばよい。欲しいものがあるのならば与えてやろう」
「…例えば?」
「食料でも服でも、与えてやれるものなら何でもだ」
それは治崎がポートマフィアに行くのに十分魅力的な言葉だった。
「…行きます、貴方と」
「おお、嬉しいのう」
治崎は一歩踏み出した。
「そうじゃ、お主の名前は?」
「…A。治崎Aです」
「私は尾崎紅葉じゃ」
「尾崎…紅葉…」
「ふふ、ではポートマフィアへ行くぞ」
「…はい」
黒い車に乗り込む。
「と、その前にその格好で首領に会わせるわけにはいかんのう。まずは服を買おう」
「私は」
「車を出せ」
この後、尾崎の着せ替え人形となったのはまた別の話。
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クマぽん - 中也とのコントみたいなのがとても面白かったです!!!!!これからも頑張ってください!!!! (2018年12月19日 18時) (レス) id: a657e0068a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:衿歌 | 作成日時:2018年4月28日 23時