30 ページ31
気がつけば一面赤い世界が広がっており、下には血のような赤い水がどこかへ向かって流れている。
周辺には、帳内の人間や呪霊や感じた事のある例のツギハギの呪霊まで居るが、ソレらには石のようなもので下半身が固められており動けなくなっている様子、勿論自分自身も下半身が固められている。もがこうが上手く積み重なっている周りの石は剥がせなくなっている。
目の前には鏡のようなものを持っている姉さんが立っていた。
『なんで!お前!自分の仲間まで!』
「仲間?……あぁ、アイツらは利用しただけ人間へのヘイトを利用したら上手く使えた駒でね」
『……駒、か』
「それじゃあね、私の可愛い弟」
『姉さんがやること、案外小さくて失望したよ俺
……姉さんがやる事だけが正しいって思ってた時期があったから
だから、姉さんが作ろうとした世界を……俺がこの世界を塗り替えてやる』
「?何を」
自分は両手の指の腹同士を合わせ、前を向いた。
『領域展開 八咫鏡』
景色は一変し、赤色だった世界は青色へと塗り替えられた。
体にまとわりついていた石は剥がれ、目の前の姉さんには鎖が巻き付き動けなくなっている様子。周りにいる一般人や呪霊も同じように変わっていった。
「私と玉藻の領域展開が…!」
『…姉さん、姉さんはさ、何回目なの?』
「!何が、言いたいの」
自分は、家の地下から取ってきた古びた本を取り出した。それを見た姉さんは表情を変えた。
「ハ、貴方もここの…いや、この世界の人間と呪霊の呪力を使って世界を作り直すつもり?」
『…やったんだね、姉さん。だから、傑も甚爾さんも違和感を感じていたんだ。』
この本に書かれていた禁術は、世界を巻き戻す、いや、世界を作り直すという方法が書かれていた。
が、現実的では無い、その術を行う為には、世界を巻き込むレベルの呪力が必要なのだ。それを行うにも一人の人間では容量が足りない、かと言って人数も複数必要となってくる。
「殺しなさいよ、そして絶望なさい、自分以外が0だという状況を」
『……俺はやらないよ、ただ付近にいる呪霊は今から消す』
「…?何をするつもり」
『そのために宿儺の指を取り込んで、呪力の形を覚えたんだからね
……姉さん、ここで芥の血筋を止めよう』
「アナタ、馬鹿な事はやめな」
手を開き、パンと叩くと、ドンドンと体の中に呪霊が流れ込んでくる。苦しくて、自分が自分であるのが耐えられなくなって。
意識を飛ばした。
1073人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪だるま - 続編おめでとうございます!更新楽しみにしてます! (2021年4月10日 15時) (レス) id: db12e25c78 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 続編おめでとうございます!これからも、更新頑張ってください! (2021年4月6日 11時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:杜若 | 作成日時:2021年4月6日 7時