【五条悟】ブラックスマイル

22. 領域展開 ページ24

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『領域展開




____極限空虚(きょくげんくうきょ)』



その瞬間、周りが異空間に包まれる。


彼女の目はさっきより鮮やかに

まるで全てを吸い込むような
銀河でも見ているかのような輝きだった。


そして、呪霊を瞬きすることなく見つめていた。



「これが…才珠さんの術式……」

『私には五条くんと同じ、無下限呪術が
生得術式として刻まれているんだけど

発現の仕方は若干異なるんだよ
私は適当な我流で扱ってる。

本家の扱い方はきっと五条くんしか知らない』



あまり何言ってんのか…分からねぇけど……


呪霊の動きがピタリと止まる。
何も喋らないし、手先足先もピクリともしない


「あの、もう離してもらって大丈夫なんで」

『私に触れてないと恵も死んじゃうよ』


ニコニコ笑いながら手を握り直される。
何となく、こういう所は五条先生に似ている。


調子が…少なからず狂う。


「今…何が起こってるんですか？」


『無限には【収束】と【発散】があってね


領域内においてこの2種類が動いた対象に
対して不規則に必中する。

最初数十秒は五感の情報処理が追いつかなくて
動けないけど


動いた瞬間にその部分から攻撃が当たる』



その瞬間


ピクリと指先を動かした呪霊は粉々に砕けた。




規格外。

彼女が初めて虎杖達に会った時
俺は任務で居なかった。


アイツらから話しか聞いていなかった。
【五条先生がもう1人いる感じ】と。


その意味を…ようやく理解できた。

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