【五条悟】ブラックスマイル

12. ちょろい ページ14

【虎杖side】



翌日。



釘「座学？そんなのあるの？？」


五「任務が落ち着いてるうちに
学校ぽい事しとかないとね

ホラ、ココ一応『仏教系の高専』だから」


伏「具体的に何を勉強するんですか」

五「それはAから聞いてよ」

「ソレ先生の仕事じゃねーの？」

五「こう見えて僕も結構忙しいんだよ？

あ、来た」


チャイムと同時に扉が開いて
変わらず笑顔のあの人が入って来る。


『授業って何をすればいいの？』

五「この子たちのお守りかな」


誰も知らんのかーい。


先生がいなくなって教壇に取り残された彼女は



『何かある？授業して欲しい事とか』

「特に無いッス」


釘「てかこれなら鍛錬した方が良くない？」

伏「確かにな」

『じゃあ東京の美味しいお店紹介でもするね。
どのエリアが聞きたい？』


釘「表参道！渋谷！下北！！」


チョロすぎんだろコイツ……


『若者の街だ、良いね

表参道沿いに有名なパンケーキ屋さんが___』




黒板に簡単な地図を書きながら説明していく。

最初はよくわかんねーなーって思ってたけど
じっくり聞いてみたら中々面白い。


『近くだったら任務帰りに行っておいで』


この人、いつもは最低限しか喋らねーけど
普通に話すの上手いんだな。

ベラベラ喋ることはないけど
なんか落ち着くし心地いいっていうか…。

あ、ホステスやってるからか…なるほどな。


「先生はホステスどーすんの？」

『辞めたよ』

釘「え？その界隈でNo.1だったんでしょ？

いいの？」


『五条くんって本当にお喋りだよね。

いいの、別に興味無かったから』


気になっていた。


『興味無い』って言葉…昨日も言ってたから。



「趣味とかねーの？興味あること」

『無いけど、強いて言うなら消費活動。

ご飯屋さんに行ったりお買い物したり』


釘「服とか好きなの！？」

『職業柄詳しい方だとは思うよ

今度一緒にお買い物行く？』


釘「行く！」




なんか俺を殺そうとした人間には
思えねーんだよな…。

呪力も全く感じねーし、さっきまで
敵意丸出しだった釘崎と上手く会話してるし。



この人…本当に強いのか？

どう見ても呪いを祓うような…つーかそもそも
戦ったりするイメージが浮かばない。

ただの変わったお姉さんにしか見えねー。

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