サーカス団員は隙だらけ (ページ46)

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真意ってなにページ46

何戦やったんだろう。さすがに画面を見つめるのも疲れて紅茶を片手に駄弁り、気が付けば外は夕焼けの光に包まれていた。

するとハッとデュースが立ち上がった。突然のことでグリムがビビってユウの背後に隠れてしまう。そういうとこはかわいいのになァ。

恐る恐る、デュースが尋ねる。

「そ、そろそろ門限か？」

「………5分前だわ」

『…死ぬ気で走れば間に合うんじゃなァい？』

「間に合っても死にかけるし間に合わなくても首はねられるよね…」

『すごォ…なんだっけ、四面楚歌？』

「じゃあな！！」

「ま、また明日！！」

ハーツラビュル寮は門限にも当たり前のように厳しいらしく、顔を青くして2人は帰った。サバナクローもないわけじゃないが、規則がかなり緩いため特に心配はいらない。

僕とオンボロ寮生の2人と1匹になった途端、嘘みたいに談話室は静かになった。

「今日楽しかった？」

『そりゃァもう、すっごく楽しかった』

「負け続けてたけどな！」

『うっせェ』

グリムをワシャワシャ撫でつつ笑顔で答えるとユウも優しく笑った。この笑顔を見れば誰だって気を許したくなるさ。

何杯目かもわからない冷めた紅茶を飲むと、ねえ、と声をかけられる。

「…エースさ、4人制のゲームだって言ってたでしょ？」

『あァ…言ってた気がする』

「あれね、別に4人いなくても出来るんだよ」

ぽかん。

僕の表情を表すならば正にそれだった。

ユウは悪戯っぽくクスクス笑う。