近くて遠い《2》 (ページ15)

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小瀧「んー？あんなことやこんなこと」

えっ、私まさかお酒の力に任せて襲っちゃったりした！？

『あの、ほんっとにごめんなさい！』

深々と頭を下げる。

襲ったりしたのであれば、それをわざわざ聞くのはしんどい。

もう謝って、全て忘れてもらおう。

『記憶ないんで、昨日のことは忘れてください……』

小瀧「フッハハッ！いや、ほんまは何もなかったで？笑

家着いたらすぐいびきかいて寝とったし」

『嘘、私いびきかいてた！？』

小瀧「ん、それも嘘～」

『もうー！ちょっとほんまやめて？』

小瀧「なーんもなかったです。

はい、これでいいですか？」

『ふぅー。よかった』

小瀧「これ、食べてええの？」

『あ、うん、どうぞ』

小瀧「やっぱ朝は和食よなぁ！

朝食食べるん久々やわ。いただきますっ！」

『やっぱり、朝食食べてないんだ』

小瀧「作る暇ないねん！

作る時間あるなら寝ときたいしな」

『はぁー、だからひょろひょろがもっとひょろひょになったんだ』

小瀧「やからひょろひょろちゃうて」

『冷凍庫に作り置きのおかずもしまっておいたから食べて？』

小瀧「おん、さんきゅ」

『……あ、迷惑だったら捨てちゃって構わないから。

七瀬が見たら嫌な気持ちになるだろうし』

小瀧「は？捨てるわけないやろ。

食べもん粗末にしたあかんっておかんに言われとるし。」

『ぷっ！ちゃんと守ってんの？偉いねぇ？のんちゃん？』

小瀧「やめろ、きしょいな！」

『まっ、時間があれば食べてくださいよ』

小瀧「今日は仕事休みなん？」

『日曜日ですから～！小瀧は？』

小瀧「昼から」

『そっか。

私は飲み過ぎで頭痛いし、せっかくの休みだけど今日はゆっくりします』

小瀧「てか、昨日は望で今日は小瀧やねんな」

『えっ？』

しくった。私昨日望って呼んでたんか。

望の前では小瀧って呼ぶ様に心掛けてたのに！

小瀧「何で急に小瀧って呼ぶようになってん」

『え？んー、何となく？

あ、ほらしげちゃんが小瀧って呼んでてええなぁって』

小瀧「へー、まぁ何でもええけど」

じゃあ聞くなよ！

『さてと、そろそろ帰るね？

本当にご迷惑お掛けしました』

小瀧「ご飯、ありがとな」

『うん、じゃあまたね』

小瀧「おん、じゃあな」

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