近くて遠い《2》 (ページ6)

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───それから数日後

咲良「A～！！」

『あ、お疲れ～！』

例の会社の親睦会当日。

一人で行くのは嫌で、咲良ちゃんと待ち合わせをして行くことになった。

咲良「西島さん、遅れてくるって？」

『うん、ちょっとやっておきたいことがあるからって』

咲良「そっか、仕事熱心だね～」

『ね、』

咲良「気が重いけど行きますかー！」

『うん、行こっか』

駅からすぐ近くの居酒屋さん。

中へ入るとすでに飲み会が始まってた。

咲良「お疲れ様でーす」

「お、若いの来た！

適当にそこら辺に座って？」

見渡すと、大魔王はまだ来ていない様子。

咲良「端の方でいいよね、大魔王に絡まれたら面倒だし」

『うん、そうしよ』

端の方に座り、輪には入らず咲良ちゃんと2人で楽しく飲む。

「あ、サラダ取りますー？」

「お！気が効くなぁ！お願いしよっかな」

少し離れたところでサラダを分けたり空きそうなグラスを確認しては注文したり

女子力全開なあの女性は長野さん。

咲良「私ああいう"気配りできるんです私"みたいな人苦手～」

なんて、ビール片手に枝豆を食べながらコソッと言ってくる。

『そうなの？いいじゃん、女子力高くて。』

咲良「大体良いのは外面だけなのよ、ああいう女って。

こういう場でポイント上げて気に入られようって魂胆見え見え」

長野さんとは同じ部署だけど全然関わったことがない。

でも、綺麗で大人な女性って感じで私には悪い人に見えない。

『まぁまぁ』

そうこうしてると、大魔王と一緒に隼人くんが遅れてやってきた。

「おー、先に始めてたか」

大魔王に気付くとみんな席から立ち上がり頭を下げる。

慌てて私と咲良ちゃんも周りに合わせて立ち上がる。

咲良「大魔王のお出ましですね」

『しーっ』

長野さんが大魔王と西島さんを席に案内して、隼人くんの横に座った。

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