あれから ページ40
あれから人1は何事もなかったように過ごしていた。
俺もその話題に触れるのが怖くて何もなかったように接した。
あの日から6年たった。
人1もとっくに成人を迎え社会人として就職している。
あの日からすべてが変わってしまった。
会話も少なくなった。必要なことしか話さくなった。
そのまま人1は家を出て一人暮らしを始めた。
今ではあまり連絡も取っていない。
人1は今、インテリアのデザイン会社で働いているらしい。
一人暮らしをする家に引っ越すのを見送ってから人1に会っていない。
人1からも特に連絡もない。
本当は俺からきちんと向き合わなきゃいけないのかもしれない。
けど、人1が自分から働きかけてくれるのを待つことにした。
先生からもそうアドバイスしてもらった。
先生とはいまだに連絡を取り合っている。
今では友達に近いかもしれない。
一緒にご飯食べたり、今日みたいに家にお邪魔してさとみ先生にご飯ふるまってもらったり。
先生たちには今でも人1のことを心配してもらっている。
旬「本当にごめんな。」
こうしていまでも謝られる。
裕太「もう時効ですよ。人1もそんなに気にしてませんよ。」
旬「ほんと、医者失格だよ。」
裕太「そんな。」
さとみ「あれから医者やめることも考えてたもんね。」
裕太「そうなんですか?!なんかすみません。」
旬「いやぁ、医者って言っても所詮人なんだなーって。今迄自分が医者にできることを過信しすぎてたというか。」
裕太「いうか。までもこんな風に心配してもらって、それだけで十分ですよ。」
旬「あれから体調は特に問題なし?」
裕太「はい。というか連絡がないので大丈夫かすらわからないんですけどね。」
さとみ「裕太君から連絡はしないの?」
裕太「定期的にしてますし、読んではいるみたいなんですけど返信がないですね。」
旬「長い反抗期だな。」
裕太「それまで仲良すぎた反動ですよ。いつかはこうなるって覚悟してましたから。」
さとみ「それっでもつらいでしょ。」
裕太「まぁ、そうですね。」
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作者名:RiNNA | 作成日時:2019年1月8日 23時