日記 ページ22
家に帰って日記を出した。
日記は5冊に及ぶ。
私の日記はただの日記ではない。これはもう一人の自分との交換日記である。
この日記は私が5歳のころから書き溜められている。
たまにこの日記を見返したりすると面白かったりする。
ある日の日記には、
``今日は友達と四葉のクローバーを探した。私だけ見つからなくて悲しかった。``
と私が書くと、もう一人の私は
``そうなんだ。私が代わりに探してあげるよ。``
って書いてある。
もう一人の自分はとても親切である。
ここで、私ともう一人の自分について説明しておこう。
もう一人の名前は心愛という。
内気でやさしくて、とても女の子らしい子だ。
心愛は私の後対人格という。
私、人1は生まれ持った人格である。あることをきっかけに私の体を使って生活し始めた新しい人格が後対人格である。
つまり、多重人格障害は一つの体で二つの人格が共同生活をしているとでも言えるだろう。
後対人格が体を使って生活できる時間は決まっている。人によって差はあるが、私の場合は一回の人格の入れ替わりにつき6時間である。
さとみ先生のいう薬を使って心愛はこの体を使って生活できる。
薬を使って人格を入れ替えるから私の体を使って2つの人格が生活するという奇妙な現象が成立する。
薬の詳細は明日使うからその時にまた紹介しよう。
薬を使うとかなりストレスがかかる。私、ないしは心愛の精神を安定させるためにさとみ先生が須sメタのが交換日記だった。
今では交換日記だけが心愛との連絡手段であるため、とても大切にしている。
交換日記は私と心愛の会話の記録であり、私たちの闘病生活の記録である。
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作者名:RiNNA | 作成日時:2019年1月8日 23時