34話 ページ34
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「……無一郎君には本当に頭が上がらないわ…。あの子と再会できていなかったら私はまだ貴方に信実を伝えることができなかったかもしれない。」
「お母さん、時透君……むい、ちろうに会ったの?」
「ええ。」
聞けば私の病室にもお見舞いに来てくれていたらしい。知らなかった。
恐らく、私とお母さんを二人きりにさせてくれたんだろう。
「本当にかっこよくなってたわねぇ…。Aがお嫁に行くならあんな子のところに言って欲しいわ。」
「お、お母さん…。」
二人で顔を見合せた瞬間、どちらからともなく吹き出してしまう。
「今度お礼しなくちゃね。」
「そうだね。」
何気ない日常に幸せが感じられる瞬間が。
どうしようもなく、愛おしいの。
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まだ少しだけ頭が痛む。包帯が取れるのはいつだっけ。
でも、心はびっくりするくらい晴れやかなの。
お母さんと真正面から向き合えて、話ができて。お母さんの口から真実を聞くことができて。
これも全部、時透君__ううん、無一郎のお陰。
本当に、本当に、ありがとう。
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白霞(プロフ) - いちごアメさん» 応援のお言葉ありがとうございます。面白いとも言って頂けて嬉しい限りですございます。最後まで閲覧頂きありがとうございました! (2020年8月19日 17時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
いちごアメ - とっても面白いです!!これからも頑張ってください (2020年8月18日 21時) (レス) id: 77a7bd0b14 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - つぶやき星のつぶやき女さん» そんな風に言って頂けて光栄の極みでございます!素晴らしい作品だなんて畏れ多い…!最後まで閲覧頂きありがとうございました! (2020年8月18日 12時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
つぶやき星のつぶやき女 - す、素晴らしい!泣きました。とても面白い、悲しい?ような気がして面白かったです。(伝わらないような気がする。語彙力無くて、すいません!)とにかく素晴らしい作品でした。お疲れ様でした。 (2020年8月17日 21時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - くれーぷさん» そのように言って頂けて嬉しい限りです!こちらこそ閲覧ありがとうございました! (2020年7月28日 19時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月26日 0時