始まりの物語、5 ページ6
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さて、キリの私への好感度はなんだろう?
ふむふむ、0%…。
そして特に友情もなさそう。
え、これ最難関なのでは?
私こんな人に好かれなくちゃいけないの?
無理だぁ。
頭のなかが真っ白になっている私は、きっと今アホみたいな顔をしていたのだろう。
めっちゃ可愛い美人が私に話しかけてきてくれた。
「あはは、さっきから見てたよ?A。全くイケメン4人が近くにいるなんて罪深いねぇ!」
うん、きっとアホみたいな顔をしていたから目に止まったんだろう。さっきからということはもっと前から私はアホみたいな顔をしていたのかもしれない。
でも神は無情に、【設定】を出してきた。
【設定】
神崎 ユメ
年齢:15歳
身長:Aよりは高い
体重:軽い
性格:明るい
関係:親友
その他:めっちゃモテる
その他から感じるヒロイン感。
というかこんな美人さんが私の親友?
流石ゲームの世界だな…。
ユメは何も返してこない私を見て不自然そうに尋ねた。
「大丈夫?生きてる?」
『肉体的には』
「肉体的とは」
体は生きてるけど、心はもう一生をこのゲーム世界で過ごすことを覚悟しそうになっている。
勝てないよね、これ。
「お、ユメじゃん」
「コウ君とナオ君とキリ君!あのね、Aが精神的に疲れてるみたいだから、癒してあげて!」
「え、ほんと!?大丈夫A!」
やだこれヒロインじゃん…。
そういえば友達が話してた気がする。
ユメちゃんいい子だけど邪魔って。
なるほどこの子が障害物か。
なんかまだなにもしてないけど疲れた。
「え、どうしよう、Aが反応しない…」
「はあ?Aが反応しないわけ…っておい!」
考えすぎの頭のパンクか何か知らないけど、倒れてしまった。
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作者名:ふくふくもち | 作成日時:2022年3月30日 0時