道具なんて一生嫌だ。-狂 愛-【出水公平】

狂愛 １７ ページ18

＊

______狂って仕舞えば、居場所がなくなる。
それが一番怖いんだ。

出水side

あの後俺は家に帰り、ベッドで寝た。
それから自然と目を瞑ることが出来た。



そして、夜。

出水「母さんー」

出水母「どうしたのよ〜公平〜」

出水「明日も友達ん家泊まる。
だからご飯も要らない」

出水母「……………公平、そこ座りなさい」

出水「は？えっ？なんで？」

出水母「いいから！」


母さんが座っている向かいのソファに座らせられる。理由は………分かんないけど。

出水「なんだよ」

出水母「なんで最近帰って来ないの？理由は何？」

出水「ボーダーだったり、今日の朝も言った通り、
ゲームしてたら流れで泊まることになったりしただけ、これ以外の理由はない」

出水母「……たまには帰ってきてね、公平…」


母さんがこんなに泣きそうにしているのは
初めて見た。


ごめん……母さん……

出水「ちゃんと帰るから」

そう言って部屋に入った。


その日は眠れなかった。









全てを壊したから。







「アッ_____________っ」









俺の居場所は









目黒悪夢だけだった。









・

狂愛 １８→←狂愛 １６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す