ドッキリ系歌い手、今日も仕掛けます【歌い手】

＊続 ページ13

｢え……腰抜けてるの？…今ので？｣

｢え、違います、別に腰なんか抜けて＿＿｣

｢そんな子、初めて見た｣


クスッと笑うそらるさん。次こそ騙してやろうと、心に決めた。

なんでこんなに余裕なんだろ…ぽっと熱くなった頬のまま腰をさすっていた。そしてこぼすように独り言を呟くとそれをそらるさんは見逃さず返事する。


｢…自分、こんなんじゃ、ほんと情けないですよね。｣

｢Aが急にドSスイッチ入ったら普通に面白そうだし勢いでいけるでしょ。｣

｢なにサラッと言ってるんですか｣

｢そんな耳の弱い男は初めて見た…あ、お茶入れよっか？｣

｢…ぁ、タノミマス………｣


カタコトになってしまったが、いい事が聞けた。

そらるさんも私の事男やと思っとる！！！よしこれで絶対ドッキリ仕掛けれるで…もうそらるさんには絶対男って思わせなあかんよな…ちょっとで隙きみせたらあかんし…まふくんにもバレたらすぐ伝わるよなぁ…


｢……A？｣

｢あ、ありがとうございます｣


暖かいお茶を頂いて、私はニッコリと微笑んだ。




結果:危険人物認定

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


(ぇ、…こんな可愛い男って存在するんだ、やばいぞ俺、落ち着け俺、ダメだろ手を出しては。何こいつ？なんでそんな可愛いんだこいつ。泣いてる時の顔とかたとえ演技であったとしても色っぽ過ぎだろ危うく手を出すとこだったよやばいこれはやばい辛いびっくりしたあぁ…)



｢そらるさん何か考えてません？｣

｢……いや何も。｣



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