ドッキリ系歌い手、今日も頑張ります 【歌い手】

[NG編] そんな写真無理やし！ ページ22

ドッキリの下準備で恥ずかしい事があっただろうか。説明が恥ずかしい。そしてそれを普通に聞くもんだからもっと恥ずかしい。

そらるさん、あなたに頼むの間違えたかもしれないです。




｢……ほう。｣

｢だからー、手を繋いでる写真を撮りたくて｣

｢手、なの？｣

｢へ？｣

｢……手じゃあ、刺激足りなく無い？｣



は？？？？？？？？？


何言ってんのこの方。私は一旦フリーズする。優しくニヤリと笑うそのブルーの瞳に吸い込まれて硬直する。



｢……ほら、ここにキスしたら？｣

｢な"っ…！｣



そして私の赤い唇に白く細い人差し指がのせられた。その動きひとつひとつに、顔を真っ赤にしてしまう自分が自分が情けない。




｢っでも、手なら撮りやすいけど、き、きすなんて…どうやって｣

｢こうやる｣



私のスマホを奪い、タイマーをセットする。そして棚にすぐ立てると私を見下ろしてクスッと悪戯そうに笑った。



｢え、いまやるん？ちょ、まｯ＿＿＿っん｣



10秒のタイマーが、異様に長い。




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿
＿




｢……胸元のポケットに盗聴器ってなかなかドッキリの度が過ぎてると思う｣

｢キスの写真の方が度が過ぎてると思います｣



私が部屋にカメラを設置している時は、私に頭を叩かれて痛そうに自分の頭を撫でるそらるさんは床で正座していた。

設置が終わり、最後にその辺のネットショップで買ったほぼ子供用に等しい盗聴器。胸ポケットに入れると、そらるさんは私の頭をくしゃくしゃと撫でる。



｢……それなりに面白いドッキリにしてあげる｣

｢修羅場は大好物です｣



私はそれだけ言い残してそらるさんのお家の2階へ案内された。そらるさんからパソコンをお借りしてそれを隠しカメラに繋ぐ。、私は部屋に閉じこもった。




｢＿＿おもろいドッキリ見せてくださいね？｣




そして、1話前に戻るわけやね。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


＊リクエストありがとうございました！＊



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