8−2 ページ31
2「わんわん!」
タタッと寄ってくる誠凛さんの犬。
緑「…やはり、お前か。」
貴「2号!おいでー!」
私のところに来た2号。私は2号を持ち上げた。
貴「かーわいい!」
赤「なぜこんなところに犬が?真太郎とAはこの子を知っているのかい?」
緑「ああ。…誠凛の犬なのだよ。」
貴「もふもふ〜。」
本当に目が黒子くんにそっくり。
赤「なるほど、テツヤたちが飼っている犬なのか。」
貴「うん、2号だよ。てか、2号また抜け出してきたの?ダメじゃん。」
でも可愛い……。
赤「はじめましてだね、2号。」
私が2号を持ち上げているので、赤司くんはこっちに来て2号に挨拶をする。
それに2号は「わんっ!」と返事をした。
赤「…ちゃんと返事が出来るのか。イイコだ。ほら、おいで。」
2「わん!」
椅子に座りなおした赤司くんの方に2号は付いていく。
貴「あっ!赤司くんのほうに2号行っちゃった……。」
もうちょっと2号と戯れたかったのに……。
赤「膝に乗せても嫌がらないな…よしよし。」
2「わん!」
赤「ずいぶん人馴れしているね。」
そして2号はじぃっ…と将棋盤を見つめる。
赤「おや、将棋に興味があるのかい?」
2「わん!」
緑「……犬に将棋がわかるわけないのだよ。」
貴「えー、でも2号頭良さそうじゃん。」
赤「そうかな。」
とまあ私達2人は同じような反応をする。
緑「…きっと、エサのことでも考えているのだよ。
この間、ラッキーアイテムのビーフジャーキーも狙われたからな。」
赤「へえ……そんなことが。」
貴「え、あの時2号に会ったの!?いいなー私も付いていけばよかった。」
緑「Aは練習メニューを少し作り変えると言っていただろう。」
それは…そうなんだけどさー。
赤「それで、真太郎はどうしたんだい?」
緑「あまりにも鳴くからな、1本だけやったのだよ。」
赤「へえ……。」
そしてまた将棋盤を見つめる2号。
緑「……?何を見ている。」
2「わんっ!!」
2号はバチッ!と駒を動かす。
緑「なっ…!?盤面を乱して、何てことをするのだよ…ッ!」
貴「いや、これは…。」
赤「ほう、…よく見ろ、真太郎。なかなか面白い一手だ。」
緑「む…?犬がただ動かしただけではないか。」
赤「そうかな…?」
緑「……なっ、これは……。」
と焦りを見せる真太郎。
2「わんっ!」
貴「すごいすごい、2号!」
私は2号の頭を撫でた。
30人がお気に入り
「黒子のバスケ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:甘味処〜奏多〜 | 作成日時:2017年3月5日 10時