姫だけど、守りたい《2》

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ｱｷﾉﾘ｢それにしても、なんだったんだ？｣

ｹｰｽｹ｢姉ちゃんじゃないみたいだったよね…｣

ｻｸﾗ｢……？｣


なんだろう…ナツメちゃんから感じた妖気、とても懐かしかった…


酒呑童子｢その通りだ｣


いつの間にか復活した酒呑童子と洞潔が、こちらに向かってくる


ｱｷﾉﾘ｢お前ら……っ！！｣


酒呑童子はミツヨに目線を送る


ﾐﾂﾖ｢……チッ｣


ミツヨは手を翳す
すると赤い霧が晴れ、結界が解かれた

それと同時に、コンテナや地面の凹みなど、戦いでできた辺りの傷が全て消え去った

酒呑童子と洞潔は、何を考えたのか急に跪く


酒呑童子｢貴方こそ、我々が探し続けてきた御方……

姫だ｣


ﾅﾂﾒ｢ええ！？｣

ﾄｳﾏ｢な…っ！｣

ｹｰｽｹ｢嘘！｣

ｻｸﾗ｢まさか…｣

ｱｷﾉﾘ｢ナツメが “姫” ！？｣


酒呑童子と洞潔は人間の姿に化ける


ﾊﾙﾔ｢お前も跪け、ミツヨ｣

ﾐﾂﾖ｢ハァ…嫌よ。私、今は誰にも従う気無いから｣

ﾊﾙﾔ｢まぁいいが…

貴方の命令は絶対…何なりとお申し付けください、姫…｣


ハルヤは優しい表情でナツメちゃんを見つめる


島之内｢まだお分かりにならぬのも当然です

姫とは、閻魔が妖魔界を統べるより以前の時代に君臨した、最強の王、 “朱夏(しゅか)様” のこと

貴方は、その生まれ変わりなのです｣

ｻｸﾗ｢朱夏…？｣


どこかで聞いた事あるような…



ｽﾞｷﾝｯ!!



ｻｸﾗ｢っ！！｣


頭痛い…


ﾄｳﾏ｢サクラ？大丈夫？｣

ｻｸﾗ｢うん…｣


ﾊﾙﾔ｢私達と姫は同じ鬼族
今こそ、閻魔達による統治を終わらせる時…
貴方のこそが、妖魔界、そして人間界を支配すべき御方なのです｣


閻魔は妖魔界を統べるに相応しくないってこと！？
エンマやカイラは、あんなに頑張ってるのに…！！


ﾊﾙﾔ｢姫、新たな時代を迎える時です
私達と共に！｣


ナツメちゃんは静かに立ち上がる




ﾅﾂﾒ｢…やだ｣

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