其れを見せよ ページ7
【夢主目線】
“囮”其れは一方間違えば殺されかける事も免れない危険過ぎる賭けである。
数メートル先を悠々と歩く茶髪を其の侭追跡する。
「……今の所気付いている素振りは見られません…。」
私は待伏せ班へピンマイクに向かってそれだけ述べた。
一体全体茶髪は何処へ向かっているのだろうか?
そう思いながらも後を付けて行くの茶髪はテラスのある喫茶処に入ると外の椅子に腰かけて懐を漁り出した。
私は奴に気付かれない様に店内から硝子越しに奴の手元を見た。
────写真……?子供の…
そうしてスマートフォンを取り出して……
外向きカメラのまま其れを自らの方に向けてフラッシュが焚かれたもしや自撮り…?
全く持って西洋人の風習が分からなかった。
最近は幼少期の写真を手持ちに自撮りをするのが流行りなのか。
私にはまるで其のセンスが分からなかった。
──────ん…?“幼少期”の……写真……?
すると奴は手元のスマートフォンを確認してからぬっと立ち上がった。
──────仕舞ったッ!!!あの写真はッ!
そう思った時には奴の身体は気味の悪い位にしなり目の前の硝子をぶち破っていた。
────バリンッッ!!!
鋭く耳を刺す音が貫いた。
私が幸い体を傷付けずに居てほっとして居ると目の前に茶髪がずっしりと構えて立って居た。
茶髪「先程から怪しく跡を付けてくるが何用かな。もしや貴女は例の────」
奴が私の頭に手を伸ばしたので其の隙に空いた脇下からすり抜ける様にして道路へ出た。
茶髪西洋人は一間程。大して幼女姿の私は二尺強と言ったところか。
潜り抜けるには十分すぎる隙間があった。
茶髪「逃げるなッ!首元を確認させろ!」
奴は鬼の形相とでも言うのだろうか血相を変えて追いかけて来る。
いや真逆、此奴が私の追跡に気付いて居たとは。
あの一見、自撮りの様に見えた動作は室内から奴を見つめて居た私を写したのか。一杯食わされてしまった。
私は走りながらピンマイクに向かって連絡を入れる。
「此方Aです。ターゲットの茶髪に経った今追い掛けられている有様です……ッ。」
私は時折息を切らしながらそう伝えた。
中也[分かった。速やかに此方へ誘導する様に。]
其の声が聞こえた直ぐ後に再び中原幹部の声で
“総員、客人をもてなせ”とまた聞こえたので若干此の茶髪の末路を哀れんだ。
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葵(プロフ) - 飽き性さん» ご丁寧なご指摘ありがとうございます(/Д`;応援ありがとうございます(^^♪頑張ります! (2018年8月1日 13時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
飽き性(プロフ) - 本編の方で福沢が福澤になってますよ。この小説大好きです!通知来る度うきうきしてます!無理せずこれからも更新頑張って下さい! (2018年7月31日 2時) (レス) id: 7dd1ea514d (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 雪奏さん» お気に召して頂けた様で大変嬉しく思います(^^♪どうか最後までお付き合い下さい(^ ^) (2018年7月25日 19時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
雪奏 - すごく面白いです!応援してます!壁|ョ・ω・`o)ガンバッテッ♪ (2018年7月22日 22時) (レス) id: edf769ece4 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - #祭鼓*@harigaya mako*さん» 応援のコメント大変嬉しく思います!最近仕事の方が激務を増して今して忙しいので更新が滞っていますがどうか最後まで読んで頂ければと思っております(^ ^) (2018年6月18日 23時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えりんぎそーまっち | 作成日時:2018年6月9日 18時