◆ I love you" falls short of my love for you 3 ◆ ページ6
退勤時間となり、タイムカードを打ち込む。
周りに「お疲れ様です」と声を掛けて会社裏口から出る。
帰路を進もうと角を曲がろうとしたその時、ヤンキー座りで私が通るのを待っていたであろうだるまさんと目が合った。
目が合うなり、だるまさんは弾ける笑顔を浮かべて勢いよく立ち上がる。少しだけよろけながらも直角にお辞儀をして、手を突き出しながら、
「愛してるの言葉じゃ足りないぐらいAが好きっす！付き合ってくださぁい！！」
と好きを飛び越えた愛で新たな告白の仕方をしてくるだるまさん。
勿論私の答えは「すみません、丁重にお断りします」であり、返しを聴いただるまさんは「駄目かー！」と悔しそうに地面を叩く。フラれたのに対して、声音はとても明るくて、悔しがっている部分も見えるが何処か嬉しそうなのが不思議だ。
前を進んで歩けば、数歩後ろで歩きながら平然な顔をして着いてくるだるまさん。つい、10秒前に告白してフラれたとは思えないような弾んだ足取りである。
「あの…なんでそんなに嬉しそうなんですか？」
「だって、Aとこうやって顔みて喋れてるし一緒に歩いてるから！それだけでもう嬉し過ぎて顔の筋肉ゆっるゆるよ！」
「はぁ…」
なんでこう、無邪気な声で言っちゃうかなぁ。
本当か嘘か、透かす事の出来ない声音と表情だとこっちがどう対応していいのか本当に分からないし…本当に、この人の真意が読めない。
「なんかさ、好きな女の子と一緒に歩くってええよな！こんな治安が終わってる世界なのにAが隣にいるだけでめッッちゃ世界変わって見えるもん」
治安を終わらせてる事に加担してるのは貴方では？
なんて言葉が出そうになるも、不意にらっだぁの言葉を思い出す。
…らっだぁはあぁ見えて真理を突く発言するんだから困ったものだ。
「ほんと、Aに惚れた日から俺の世界は最高！」
この人は今、ギャングのボスじゃなくてだるまという1人の人間として私の後ろを歩いているんだ。
ギャングっぽさを感じさせないのも…そういう事、なのだろう。
この人の肩書きだけを見すぎてしまっていたのかも知れない。
「あまり恥ずかしい事言わないでくださいよ…」
「えっ、もしかして照れてくれてんの！？んはは！ちょっとは意識してくれてくれたってことよな？まじで嬉しい！Aの眼中に入れるなんてなぁ…
そのまま、全部を奪ってやるから覚悟しとけよ？」
…やっぱり、この人ギャングだ。
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うぱ(プロフ) - 設定とか言葉遣いとかとにかく全部が好きで一気見しちゃいました。特に不穏でこわこわなボスが大好き過ぎて何度もそこを読み返してます。臨場感が凄くて読んでいる時凄くドキドキしました。これからもこりんさんの作品を楽しみにしております。 (12月20日 23時) (
レス) @page14 id: ea61eec359 (このIDを非表示/違反報告)
こりん(プロフ) - ガガさん» コメントありがとうございます。そのように仰って頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！こちらこそ、作品を読んで頂き誠にありがとうございます。更新頑張って参ります！ (11月10日 19時) (レス) id: 56f635f916 (このIDを非表示/違反報告)
ガガ - とっっても面白いですわくわくして読んでます、続きが本当に楽しみです！！更新を楽しみにお仕事頑張れそうです、素敵なお話ありがとうございます🙏 (11月6日 13時) (レス) @page30 id: cfa21872f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2023年10月29日 17時
