◆ on a quiet night 6 ◆ ページ47
キングサイズのベッドに成人女性と成人男性が寝転がっても、まだまだ余裕がある。背中を向け合い、一定の距離を保ちながらも互いの温もりを感じながら眠気に誘われるがままに目を閉じる。
「今日は…ありがとうございました。その、色々と…」
「ん…お望みならば、明日でも明後日も。添い寝は毎日言ってくれても構わないから！…なんかこういうのいいよね。ただ語るだけなのに、すっごい楽しい」
「はい。修学旅行の夜を思い出します」
互いの気持ちを置き去りにして、先程の雰囲気は何処へいったのやら。
「今迄の1番の罰金ってなんですか？」
「うーんなんだろ…罪重ね過ぎて思いつかない…」
「銃刀法違反とかって結構取られちゃうんですか？」
「いや、他のやつに比べたらまだ軽いほうよ。お金より銃取られる方が痛手。今、ガンライセンス持ってるから問われてもすり抜けられるけど」
「なんで、ギャングのボスにガンライセンス発行されてるんですか…？」
背を向け合いながらも、他愛のない会話を広げる。
私では経験することの無いギャングの事を沢山聞いたり、逆に私は学生時時代にどんな生活を送っていたのかを話したり。
顔を向かいあって話せていないのが寂しいと感じる程に会話は弾む。だが、夜が深くなるにつれだんだんと眠気が勝ってきて、返事が遅くなってしまう。
「ん？…おやすみ。A」
優しく掛けられたおやすみに導かれ、私の意識は安らかな暗闇へと落ちていった。
「…今日、Aにちゅーされる夢見た」
「それを本人に伝えるのはどうかと」
気付けば、私とだるまさんは向かい合って寝ていたらしく、抱き枕のように腕と足を身体に絡め取られた私はジトッとした瞳で寝惚けただるまさんを見つめる。
「あの、離してもらってもいいですか？」
「やだ〜…離れない〜…」
この人、朝に弱いのだろうか。
いつも、先にだるまさんが起きている事が多かったせいか寝起きのだるまさんは恐らく初めて見る。成人男性とは思えない赤ちゃんのような甘えにどうしようか戸惑う。
「朝ご飯を食べましょう？」
「ん〜…」
「…早く支度がしたいんですが」
「えっ、Aが作ってくれるの！？」
寝惚けが嘘のように溌剌とした声で返してくるだるまさん。
こくっと首を縦に降れば、バッと離れてそのままベッドから降りた。
「味は保証しませんからね」
「Aが作るなら毒入りでも薬入りでも何でも食べれちゃう」
「そんな物騒なもの入れません」
◇ Glad to meet you ◇→←◆ on a quiet night 5 ◆
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うぱ(プロフ) - 設定とか言葉遣いとかとにかく全部が好きで一気見しちゃいました。特に不穏でこわこわなボスが大好き過ぎて何度もそこを読み返してます。臨場感が凄くて読んでいる時凄くドキドキしました。これからもこりんさんの作品を楽しみにしております。 (12月20日 23時) (
レス) @page14 id: ea61eec359 (このIDを非表示/違反報告)
こりん(プロフ) - ガガさん» コメントありがとうございます。そのように仰って頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！こちらこそ、作品を読んで頂き誠にありがとうございます。更新頑張って参ります！ (11月10日 19時) (レス) id: 56f635f916 (このIDを非表示/違反報告)
ガガ - とっっても面白いですわくわくして読んでます、続きが本当に楽しみです！！更新を楽しみにお仕事頑張れそうです、素敵なお話ありがとうございます🙏 (11月6日 13時) (レス) @page30 id: cfa21872f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2023年10月29日 17時
