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◇ I'm in love with you everyday 6 ◇ ページ41

「この笑い方、アリ…なんですか?」
「もちろんよ!上品に笑うAも弾けるように笑うAどっちもいい!また、Aの魅力に気付けた!」
「…ほんと、変な人ですね」


あぁ、本当に…困った人だ。
なんで、こんなに優しいのだろう。

全てを許してくれる、肯定してくれる。
否定されてきた事を良いと声に出して言ってくれる。
…その言葉に、私は救われているのを感じていた。

苦笑していると興奮冷めやまぬだるまさんが立ち上がって、くるりと一回転する。彼が両手を広げれば、隠れていた星達がぽつりぽつりと顔を出し、黒に染まった空に光が宿る。
天でさえも彼に魅了されているのだろうか。

輝きが、増して見える。


「俺さ、毎日Aに恋してる!ふと、目が合った瞬間でも手が触れた瞬間でも、言葉を交わした瞬間でも毎回昨日持っていた好きを更新してくるんよ!今、Aの笑った顔みたらもうぎゅーんよ!恋って言う枠には収まらんぐらいにきゅんきゅんしちゃった!誰にも見せたくないぐらい、死ぬまで独占しちゃいたいぐらいに笑った顔まじで好き!!」


………本当に、困った人。


なんで、全部ストレートに言ってしまうのだろうか。
星さえ見劣りする、燦燦と輝く一番星のような笑顔が私の胸を深く締め付ける。

返答に対して、困ったように笑えばだるまさんはにししっと更に笑って、手を差し伸べた。躊躇いながら、差し伸ばされた手に触れようとする。だが、触れる前に掴まれて、グッと引き寄せられた。

肉薄する身体。脚を掬われ、あっという間に抱っこされる。
いつもは見上げてるだるまさんの顔が下にあって。
暗闇でもよく映える氷肌が淡い光を放ち、黄金色の双眸は優しく細められていた。



「何度だって恋をする相手はAがいい。何度フラれても、何度だってAに恋をするから俺には関係ない。絶対に振り向かせるからちょっと待ってて!…って、おわっ!!」
「きゃっ…!?」



脚を踏み外したのか、後ろへ倒れていくだるまさん。
抱っこしていた私をすぐさま抱き締め、自分が下敷きとなり衝撃を全て、引き受ける。


「だ、大丈夫ですか…!?」
「大丈夫!あっはっはっ!折角、良い雰囲気だったのに格好付かない〜!!」


それでも、楽しそうに大笑いするだるまさんにつられて、此方も笑ってしまう。


「もしかして、だるまさんもドジだったりします?」
「違うと思いたいんだけど…ま、可愛いから許されるね!」
「…そうですね」

◆ on a quiet night ◆→←◇ I'm in love with you everyday 5 ◇



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うぱ(プロフ) - 設定とか言葉遣いとかとにかく全部が好きで一気見しちゃいました。特に不穏でこわこわなボスが大好き過ぎて何度もそこを読み返してます。臨場感が凄くて読んでいる時凄くドキドキしました。これからもこりんさんの作品を楽しみにしております。 (12月20日 23時) (レス) @page14 id: ea61eec359 (このIDを非表示/違反報告)
こりん(プロフ) - ガガさん» コメントありがとうございます。そのように仰って頂けてとても嬉しいです!ありがとうございます!こちらこそ、作品を読んで頂き誠にありがとうございます。更新頑張って参ります! (11月10日 19時) (レス) id: 56f635f916 (このIDを非表示/違反報告)
ガガ - とっっても面白いですわくわくして読んでます、続きが本当に楽しみです!!更新を楽しみにお仕事頑張れそうです、素敵なお話ありがとうございます🙏 (11月6日 13時) (レス) @page30 id: cfa21872f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こりん | 作成日時:2023年10月29日 17時

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