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◇ I'm in love with you everyday ◇ ページ36

「先日、助けていただいた御礼と住まわせて貰っている御礼をしたいのですが」
「いやええよ。むしろ、ここにAが居てくれるだけで俺にとって御褒美みたいなもんやし」
「駄目です。ギブアンドテイク。テイクには金銭的な問題でかなり限りがありますがさせてください」
「んー…でもなぁ」


傷も癒えて本調子を取り戻し始めた頃、3回目となる会話のゴングが静かに鳴り響いた。

議題は御礼をしたい/遠慮する問題である。
だるまさんは毎回断るが此方も助けて貰って、保護としてこの家に暮らさせて貰っているのだ。
生活費のお金さえも受け取って貰えず、ただ惰眠を貪っているだけの日々。家事掃除洗濯等の家政婦らしい事はしているものの、与えられているものが多すぎて全く返せていない。

だから、何かをしたい。
そう思って、3回目のゴングを自ら鳴らしたのだが、


「Aにお願いしてここに居てもらってる訳だし、気にしないでよ。ね?」


全く取り合って貰えないのである。
この人、こういうのは絶対に譲らないのだ。

儚く散った3回目の挑戦。
ここでくじけてはいけないと思い、「何か無いですか!」と詰め寄ると「わぁ…顔近い」と何処かしらのマスコットの声と似た声を洩らし、頬を赤らめた。


「………あ」
「何ですかっ!」
「それじゃあ今から星を一緒に見に行かん?今日の天気予報で今日の夜は星が綺麗に見えるって言ってたやろ?だから、見に行かん?」
「えっと…お返しになりますか?」


「勿論!つまりは…今夜、デートしてほしい。俺にとっちゃ、身に余る御褒美…じゃなくて、御礼やろ?」



___________



昼に約束した筈なのに、夕方ぐらいに届いた大量の洋服やアクセサリに仰天しつつ、出来るだけ自分で買えそうなものを選びコーディネートを組む。

白のブラウスに気品溢れるレッドワインのロングスカート。バイクで向かうという事なので道中寒くないようにコートを羽織り、次は化粧台の前で睨めっこを繰り返す。


「少し…派手かな」


メークはあまり得意では無いので自信はないが自分が持てる最大限を引き出して、メークしたのだ。
自信を持って行かなければ。


……あれ、なんで私、こんな楽しみにしてるんだろう。


いや、違う。
これはあの人の御礼として…いや、この感覚は…違う。
御礼する気持ちでいた筈なのに、デートを楽しみにしてる気持ちでいっぱいな事に気付いてしまった。

◇ I'm in love with you everyday 2 ◇→←◆ A loving day with you 3 ◆



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うぱ(プロフ) - 設定とか言葉遣いとかとにかく全部が好きで一気見しちゃいました。特に不穏でこわこわなボスが大好き過ぎて何度もそこを読み返してます。臨場感が凄くて読んでいる時凄くドキドキしました。これからもこりんさんの作品を楽しみにしております。 (12月20日 23時) (レス) @page14 id: ea61eec359 (このIDを非表示/違反報告)
こりん(プロフ) - ガガさん» コメントありがとうございます。そのように仰って頂けてとても嬉しいです!ありがとうございます!こちらこそ、作品を読んで頂き誠にありがとうございます。更新頑張って参ります! (11月10日 19時) (レス) id: 56f635f916 (このIDを非表示/違反報告)
ガガ - とっっても面白いですわくわくして読んでます、続きが本当に楽しみです!!更新を楽しみにお仕事頑張れそうです、素敵なお話ありがとうございます🙏 (11月6日 13時) (レス) @page30 id: cfa21872f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こりん | 作成日時:2023年10月29日 17時

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