◇ A poor night 3 ◇ ページ32
愚直な想いが苦しい程に伝わる。
そう言われてしまっては、首を縦に振るしかないだろう。
そして、私がどれだけ嫌な女なのかも分かる。
これだけ想ってくれる優しい人に嫌な事を言わせて私は何がしたいんだろうか。…この人と関われば関わるほど、自分の醜悪さを嫌という程、認知してしまう。
「Aがどっか行きたいっていうなら何処にでも連れていくし欲しいもんあれば買う。食べたいものは凛月さんが作ってくれるし暇潰ししたいなら俺やファミリーがいる。ゲームでも話し相手でもお茶会でも何でも付き合うよ。出来れば、俺を1番にご指名して欲しいけどね」
「ギャングを暇潰しに使うなんて贅沢過ぎませんか。あとそんな甘やかされたら労働生活に戻れなさそうで怖いです」
休日が永遠に続けば良いなんて思っているタイプの社畜だからだるまさんの提案は正直、涎が出る程に食い付いてしまう話である。
そこを正確に付け込まれているようで、特典ばかりを話されてしまえば胡散臭いセールスのように何か裏を感じてしまう。
「んふ、その時は俺ん所来てよ。うちはいつでも大歓迎だから」
「…もしかして、それ狙ってる所ありますか？」
「正直な話、ちょっと狙っちゃってる」
「それって言わない方がいいのでは…」
「そうかも。でも、Aには嘘つきたくないからね」
本当にこの人は…無意識でずるい事をしてくる。
「この話、受けてくれる？」
「…はい。まだ、お願いの範疇ですか？」
「今、強制にしたくなってきた。…今日からここを自由に使っていいよ。会社への対応は任せて。出入りは顔見知りしかないから、知らんやつ…特に誰かの頼みで来たっていう知らん奴には気をつけて。もし俺が他の人に頼むとしてもAも知ってる警察だろうから…ちょっと喋りすぎちゃったな。詳しい話はまた朝にしよ」
私の身体を気遣いながら優しくベットに身体を沈みこませるだるまさん。
少しだけ話して意識が覚醒した。いつもなら無理やりにでも眠るが明日からの生活では寝不足は関係なくなるだろう。
「…眠くないです。明日から実質ニート兼この家の家政婦になりましたので夜更かしし放題になりました」
「………えっ！？ちょ、そ、それは早くない…！？その、そういうのは順序をもっと踏んだ方がいいと…いや俺的にはめっちゃ嬉しいんだけどね！？ちょっと、心の準備が…！」
「違います。そっちじゃないです…馬鹿っ」
「こんな可愛い馬鹿ってある…？」
◆ A loving day with you ◆→←◇ A poor night 2 ◇
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うぱ(プロフ) - 設定とか言葉遣いとかとにかく全部が好きで一気見しちゃいました。特に不穏でこわこわなボスが大好き過ぎて何度もそこを読み返してます。臨場感が凄くて読んでいる時凄くドキドキしました。これからもこりんさんの作品を楽しみにしております。 (12月20日 23時) (
レス) @page14 id: ea61eec359 (このIDを非表示/違反報告)
こりん(プロフ) - ガガさん» コメントありがとうございます。そのように仰って頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！こちらこそ、作品を読んで頂き誠にありがとうございます。更新頑張って参ります！ (11月10日 19時) (レス) id: 56f635f916 (このIDを非表示/違反報告)
ガガ - とっっても面白いですわくわくして読んでます、続きが本当に楽しみです！！更新を楽しみにお仕事頑張れそうです、素敵なお話ありがとうございます🙏 (11月6日 13時) (レス) @page30 id: cfa21872f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2023年10月29日 17時
