◆ No one matters but you 5 ◆ ページ23
｢なぁ、今GODFAMILYとお前つるんでるんだろ？そこのボスに気に入られて毎日求婚されてるとか…でもお前それを断ってるんだろ？断る理由って…俺がまだ好きって事だよな？｣
マンション付近の裏路地に連れられた瞬間、耳を疑うような言葉が耳に飛び込んできた。
腹の痛みに悶えつつも、目の前にいるクズ男を睨みつけながらきっぱりと妄想の好意を両断する。
｢冗談じゃないわ…！！｣
｢だからさぁ、俺、またAの事、好きになっちゃった。…Aはそいつ騙して金を引き出してよ。結構ヤバい奴に金借りちゃって追われててさぁ…お金に困ってんだよね。助けてくれるよね？Aは」
騙していた時の常套句が耳を腐らせた。
血走った目に男性にしてはあまりにも痩せた身体。話を聞いておらず、すぐに殴る凶暴性に思考が上手く纏まっていない発言…恐らく、薬をやっている。
夜とはいえまだ人通りがある中で襲ってきたのだ。
思考はまともでは無い。
恐らく、浮気していた女にも捨てられたという事だろう。
警察から直々に接近禁止命令を食らって、別の土地に逃げたと聞いていたが…馬鹿は同じ事を二度、するらしい。
｢好きだよ、ねぇ、A…好きだよ？俺を、助けて？｣
なんて、気持ちが詰まっていない告白なのだろう。
その場を取り繕うだけの軽い言葉。自分の保身だけを考えた安い言葉。
こんな言葉に昔の私はまんまと騙されていたのかと思うと、昔の自分に腸が煮えくり返るような怒りが溢れてくる。
「…ふふ、勝手に野垂れ死ねば？あんたの顔なんか二度と見たくないし」
「前の事を怒ってるなら謝るよ。ね、俺本当にやばいんだって。お願い、助けて、助けてよ…！！あぁ、あぁぁあぁ…早く、早く早く早く！！早く電話掛けろよぉ！！使えねぇ女だなッ！！」
狂乱し始めた男は胸倉を掴み、大声を上げた。
薬が切れ始めているらしく、どんどん凶暴性が増しており考えも無しに私をコンクリートへ押し倒す。
馬鹿な奴。
唯一、あの人と繋がるスマホを壊したのはあんたなのに。
あったとしても絶対にあの人に電話を掛けたりしない。騙してお金を取ったりなんてしない。
あの人を巻き込むような真似なんて絶対にしたくない。
押し倒された際にバッグから出たスマホが手元付近に転がってくる。不幸中の幸いとはこの事でスマホから通報ボタンを押そうと手を動かすもあと少しの距離が足りない。
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うぱ(プロフ) - 設定とか言葉遣いとかとにかく全部が好きで一気見しちゃいました。特に不穏でこわこわなボスが大好き過ぎて何度もそこを読み返してます。臨場感が凄くて読んでいる時凄くドキドキしました。これからもこりんさんの作品を楽しみにしております。 (12月20日 23時) (
レス) @page14 id: ea61eec359 (このIDを非表示/違反報告)
こりん(プロフ) - ガガさん» コメントありがとうございます。そのように仰って頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！こちらこそ、作品を読んで頂き誠にありがとうございます。更新頑張って参ります！ (11月10日 19時) (レス) id: 56f635f916 (このIDを非表示/違反報告)
ガガ - とっっても面白いですわくわくして読んでます、続きが本当に楽しみです！！更新を楽しみにお仕事頑張れそうです、素敵なお話ありがとうございます🙏 (11月6日 13時) (レス) @page30 id: cfa21872f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2023年10月29日 17時
